このブログを検索

2016-10-10

冠動脈ステントとMRI

一般的に冠動脈にステント留置2ヵ月以内はMRIを回避すべきと考えられている.
これは発熱によるステント血栓症やステント移動のリスクがあるからと推察される.

しかし下記の報告を考慮すると,留置早期でも必要時はMRIを回避すべきではないと考える

留置2週間以内(平均6日後)に3TのMRIが行われた連続72例の心筋梗塞
 ⇒ ステント血栓症,死亡,心筋梗塞はいずれもなし(Eur Radiol. 2009;19:2913-8.

留置8週間以内(平均18日後)に1.5TのMRIを受けた111例での検討
 ⇒ ステント血栓症なし,非心臓死4例,再治療3例(J Am Coll Cardiol. 2003;42:1295-8.

最も汎用されているのステントの一つXIENCE Alpineでは,単一留置あるいは最大71mmまでステントをオーバーラップさせて留置した場合、留置直後から特定のMRI検査で危険性のない「MR Conditional」に該当することが立証されている。 (http://www.info.pmda.go.jp/ygo/pack/340733/22600BZX00529000_A_01_04/

(投稿者 川崎)

0 件のコメント:

コメントを投稿