このブログを検索

2017-03-13

2016年度 基本的臨床能力評価試験の復習 1/4

「症候群・臨床推論」の問題1~問題25
  1. ランダム化試験では患者背景の偏りを判定する検定は不要.検定を行っても偶然の誤差の程度を確認するに過ぎない.
  2. 担癌患者で筋力低下,痺れ,深部腱反射の消失が見られたら,転移性脊髄圧迫症候群を考慮して全脊椎の造影MRIを行う.
  3. 亜急性甲状腺炎が否定できない症例では抗甲状腺薬の投与は見合わせる.TSHレセプター抗体でバセドウ病が確定されるまではNSAIDsで対応する.
  4. 妊婦には葉酸サプリメントは勧められるが,脂溶性ビタミンは推奨されない.いずれも胎児の神経管閉鎖障害と関連するため.
  5. 学校保健法で出席停止期間が定められている疾患は,インフルエンザ・百日咳・麻疹・流行性耳下腺炎・風疹・水痘・咽頭結膜炎.
  6. クリニカルシナリオ1の急性左心不全(つまり収縮期血圧が140mmHg以上)では,降圧+酸素投与が最優先である.必要に応じて非侵襲的陽圧換気を考慮するが,利尿薬は多くの場合不要である.
  7. 脾摘症例では,脾臓摘出後重症感染症の予防のため肺炎球菌ワクチンを接種する(生涯にわたって5年毎).
  8. 児童虐待が疑われる症例では,福祉事務所あるいは児童相談所に通告する(警察への通報ではない).事実確認や保護者の了承は不要で,通告しても守秘義務違反に当たらない.
  9. 急性閉塞隅角緑内障の典型的例は,片側の重度眼痛,頭痛,嘔気,光周囲のハロー,結膜充血,対光反射遅延あるいは消失,角膜混濁,散瞳を伴う.眼科医への緊急コンサルトが必要.

(投稿者 川崎)

0 件のコメント:

コメントを投稿