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2017-03-16

2016年度 基本的臨床能力評価試験の復習 4/4

「疾病各論」の問題71~問題100
  1. 麻疹は数日の発熱後に頭頸部→全身に鮮紅色扁平の発疹が出現する.不顕性感染はほとんどないため,ワクチン接種で免疫を得ることが大切である.
  2. アナフィラキシーショックは,抗菌薬ではβラクタム系が最多である(βラクタム系についてはコチラへ).輸血製剤では血小板製剤が最多で8500例に1例.
  3. COPD急性増悪時のII型呼吸不全に対してNIPPV(non-invasive positive pressure ventilation,非侵襲的陽圧換気法)は良い適応であるが,意識障害や自己排痰が難しい状態ではNIPPVは禁忌で,気管内挿管を考慮する.
  4. 褥瘡形成を回避するためには毛細血管圧である体圧を32mmHg以下に分散させることが推奨されている.
  5. ペニシリンアレルギー患者にはセフェム系やカルバペネム系抗菌薬は避けて,モノバクタム系(アズトレオナム,商品名アザクタム注)やニューキノロン系抗菌薬を考慮する.
  6. 急性心筋梗塞ではDoor-to-balloon time(病院到着からインターベンション時の初回バルーン拡張までの時間)は90分以内を目指す.
  7. 低アルブミン血症に伴い生じた下腿浮腫は,圧痕の消失は早い(40秒以内)のfast edemaになる.心不全や腎不全,蜂窩織炎ど他の疾患では圧痕消失に40秒以上要するslow edemaである.詳細は コチラ ⇒ 下腿浮腫の鑑別
  8. レミエール症候群(Lemierre's syndrome)とは,菌血症から血栓性頸静脈炎を生じた状態(例えば扁桃周囲膿瘍から咽頭外側隙を経由して内頸静脈の血栓性静脈炎を発症).Ludwig’s anginaとは舌下隙や顎下隙,オトガイ隙を含む広範で重篤な口底蜂窩織炎のこと.

(投稿者 川崎)

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