このブログを検索

2017-09-27

ST合剤が有効だった症例

下腹部痛を主訴にクリニックを受診した中年男性
レボフロキサシンの内服は無効で病院を紹介受診

病歴と直腸診から急性前立腺炎と診断(PSAは未測定)
グラム染色では陰性桿菌が疑われたが培養されず

セフトリアキソンは有効であったが肝機能障害で中止
その後ST合剤に変更して治癒を継続し治癒した

ST合剤(商品名:バクタ,バクトラミン,ダイフェンなど)
  • サルファメソキサゾール(SMX or SMZ)とトリメトプリム(TMP)を5対1の比率で含む抗菌薬の合剤
  • 共に葉酸合成を阻害して抗菌作用 ⇒ 腸内細菌の葉酸合成も阻害するため葉酸欠乏の副作用あり
  • 消化管からの吸収が良好でバイオアベイラビリティが高く,各臓器への移行性も良好(特に前立腺
  • ニューモシスチス肺炎,原虫,トキソプラズマ以外にも尿路系の感染では考慮ただし高K血症に注意

(投稿者 川崎)

0 件のコメント:

コメントを投稿