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2018-06-19

サリドマイドについて

サリドマイドは1950年代に催眠薬として開発され世界各国で販売されたが、妊娠中の女性が服用することにより胎児に重度の先天異常を引き起こしたため、世界各国で販売中止と回収の措置がとられた薬剤である。

しかし、1965年に重篤ならい性結節性紅斑に対してサリドマイドが有効であることが報告され、1998年には米国において、らい性結節性紅斑治療薬として承認されている。

一方で1999年には治療抵抗性の多発性骨髄腫に対する有効性が報告され、2006年に米国で、2008年に本邦で多発性骨髄腫の治療薬として承認された。現在、サリドマイドは多発性骨髄腫及びらい性結節性紅斑の治療薬として世界10カ国以上で承認されている。

最近ではサリドマイド誘導体のレナリドミド及びポマリドミドが多発性骨髄腫の治療薬として承認されている。

これらの薬剤については、催奇形性が認められていることから、胎児への薬剤曝露を防止するための厳格な管理手順として、「サリドマイド製剤安全管理手順(TERMS)」、「レブラミド・ポマリスト適正管理手順(RevMate)」の実施が義務付けられている。今年度の診療報酬改定では、厳格な安全管理が必要な医薬品の管理に対する評価として、「特定薬剤治療管理料2 100点」が算定可能となった。


(投稿者 小森)

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