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2020-03-02

2019年度JAMEP 基本的臨床能⼒評価試験 (I. 動画問題~II. 総 論)

  1. 心房細動における抗血栓療法の適応は非弁膜症性と弁膜症性に分けて決定する.「弁膜症性」心房細動とはリウマチ性僧帽弁疾患(主に狭窄症)、人工弁(機械弁、生体弁)置換術後を指す.新規経口抗凝固薬(DOAC)は弁膜症性心房細動に対してのみ適応があり、弁膜症性心房細動に対してはPT-INR 2.0~3.0でのワルファリン療法が推奨される.
  2. フーバー徴候とは胸郭が吸気時に上方外側へ広がり吸気時に季肋部が内方へ移動する状態で重篤なCOPDで出現する.一方,ビオー呼吸は頭蓋内圧亢進で生じる病態で,無換気状態から急に深大な呼吸を開始するなど回数・リズム・深さがすべて不規則.
  3. 鉄剤はニューキノロン系抗菌薬・セフェム系抗菌薬・テトラサイクリン系抗菌薬などの抗菌薬に加えて.甲状腺ホルモン製剤やウルソデオキシコール酸などの利胆剤でも作用減弱がみられることがある.キレート形成が危惧される薬剤の場合には各々の服用時間間隔を2~4時間程度あけるなどの対応が必要である.
  4. 特別養護老人ホーム」は公的施設であるため費用負担も比較的少なく,看護師も常駐しているので医療手技も可能である.ただし原則,要介護3以上が入所基準であり,入所までの時間が長くなる可能性がある.
  5. HIVキャリアからの体液曝露が発生した場合,ただちに抗HIV薬の予防内服を開始することで被曝者の感染リスクを下げることができる.HBV抗原陽性患者からの曝露で被曝者のHBs抗体が陰性の場合,免疫グロブリンの投与が推奨されている.HCVや梅毒に対しては治療薬の予防内服は行わない.

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(投稿者 川崎)

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