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2022-01-15

複雑性PTSD

  • 2018年の国際疾病分類の第11回改訂版(ICD-11)で初めて記載(病名の正式発効は2022年1月1日)
  • 心的外傷後ストレス障害の一つの型で,英名はComplex post-traumatic stress disorder(C-PTSD)
  • PTSDの3基準(再体験・想起回避・過敏)に情動調節障害・対人関係障害・否定的自己概念を伴う

複雑性PTSDの特徴となる症状
 身体的,心理的,性的,教育的虐待,ネグレクト,配偶者暴力の既往をもつ子ども,成人の次の症状
  1. 気分変動:子どもの場合には癇癪の爆発,成人女性の場合には月経前の制御困難なイライラを含む
  2. 記憶の断裂:1日以内の食事内容を想起できない,記憶の断片化の常在
  3. 時間感覚の混乱:日内リズムの慢性的混乱,眠気の消失を含む
  4. フラッシュバックの常在化
  5. 生理的症状と心理的症状が相互に区別ができない,その結果として生じる慢性疼痛
  6. 希死念慮,他者への恒常的不信,自傷,その一方で非現実的な救済願望(これは対人的に限らない)


💁 精神科疾患に関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

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