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2022-06-24

「備えあれば憂いなし」ではありませんが...

🏥 日々の臨床現場
  • 薬剤などに対するアナフィラキシーは一定の頻度で経験されます(特に造影剤).またβ遮断薬を服用している症例ではアナフィラキシーが重篤化しやすく,第一選択薬のアドレナリン効果が減弱することも知られています.
  • 心疾患ではベータ遮断薬の内服例が少なくなく,冠動脈CTに至っては撮影直前にβ遮断薬を静注していることがあります.そんな時はグルカゴンが推奨されていることは知っていても,実際に投与経験がある医師は少数派?

🏢 重篤副作用疾患別対応マニュアル一覧より(厚生労働省)
  • 薬剤投与に関連してアナフィラキシーを疑う症状を認めた場合,0.1%アドレナリンの筋肉内注射(通常 0.3~0.5 mL,小児:0.01 mL/kg,最大 0.3 mL)を行う.注射の部位は大腿部中央の前外側である.筋肉注射後15分たっても改善しない場合,また途中で悪化する場合などは追加投与を考慮(令和元年9月改定
  • β遮断薬内服時,アドレナリンの代わりにグルカゴン1~5 mg(20~30μg/kg 5分以上静注.以後,5~15 μg/分で持続点滴(平成22年6月一部改訂

😊 頭の整理
  • アドレナリン注 0.1%=1シリンジ1 mL(アドレナリン1 mg含)➜ 初期投与は0.3~0.5シリンジを筋注
  • グルカゴン(グルカゴンGノボ注射用1mg®)=1バイアル1 mg(粉末で冷所保存,1 mLの添付液で溶解)➜ 初期投与は1バイアル〜を緩徐静注

(投稿者 川崎)

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