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2023-06-15

今週の一枚 🎯

南アジアから帰国後に水溶性下痢が続く症例の便

💦 解説
  • 中央に円形のオーシスト(接合子嚢・成熟卵嚢子)
  • 赤痢アメーバEntamoeba histolytica)は認めず
  • 一般採血は正常(白血球数およびCRPは正常範囲内)
  • PCR検査でサイクロスポーラであることを確認した
  • 本例は1週間のST合剤の内服で症状は改善・消失した

💧 サイクロスポーラ症(Cyclosporiasis)
  • 原虫 Cyclospora cayetanensis で汚染された食品または水を介した糞口感染により発症する(潜伏期間は約1週間).
  • リスクは流行地域への渡航やAIDSのような細胞性免疫が低下した宿主で,ヒトからヒトへ直接的な伝播の可能性は低い.
  • 我が国では食品汚染に関するデータはない.診断は便中のオーシスト鏡検やDNA検出で,第1選択の治療はST合剤である.


👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

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