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2020-03-07

2019年度JAMEP 基本的臨床能⼒評価試験 (IV. 身体診察・臨床手技~V. 疾病各論)

  1. 日本では20歳以上の女性は2年に1度子宮頸がん検診(子宮頸部細胞診)を行うことが推奨されている.ヒトパピローマウイルスワクチンは厚生労働省より現在は積極的な接種の勧奨を一時中止しているが勧めてもよい.性交渉開始前の10~14歳が最も推奨されるが,45歳までの女性に接種してもよい.
  2. 精巣捻転症では精巣挙筋反射(=大腿内側を指でなぞると同側の精巣が挙上すること)が消失する.捻転によって精巣への血流が低下・途絶すると2時間で梗塞が始まり6時間で非可逆的となる(Golden Timeは6時間).
  3. 妊婦の心肺虚脱型羊水塞栓症などではCPR開始より4分間たっても自己心拍再開(ROSC)が得られなければ死戦期帝王切開を考慮する.妊婦の心肺停止では母体救命行為を優先するため,胎児の状態の確認は母体の心拍が再開後に行う.
  4. カフェインはテオフィリンと同様,副腎髄質からのカテコラミン遊離を促しカテコラミン代謝を阻害してβ-アドレナリン受容体刺激作用が発現する.これは頻脈性不整脈や血圧低下が見られた場合はβ遮断薬(プロプラノロールやランジオロール)の投与を行う根拠となっている.
  5. 重度の熱傷では冷却を積極的に行うと低体温が発生しやすい.熱傷面積10%以上の場合では水道水などによる冷却は3~5分程度にとどめ,受傷部以外は毛布で保温しながら搬送することが勧められている.
  6. 症状の有無にかかわらずABIが0.7未満はABIが0.7以上と比較して予後が悪いことが示されている.また閉塞性動脈硬化症患者に対するβ遮断薬は使用可能であることがガイドラインにも明記されている.

🉐 関連投稿 ➜ JAMEP(過去の基本的臨床能力評価試験)

(投稿者 川崎)

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