ふらつきでERに搬入された症例
😗 偽性黄色爪症候群(Pseudo yellow nail syndrome)
- 黄色爪(おうしょくそう)症候群とはイギリスの皮膚科医Sammanらが提唱した疾患概念(Br J Dermatol 1964;76:153-7).先天性なリンパ還流異常があり,後天的に感染などを契機に顕在化すると考えられている.爪甲は肥厚して成長遅延を伴う(爪の成長速度:正常人では週0.5~1.2mm,黄色爪では週0.2mm以下).合併症として生じた肺病変(胸水や気管支拡張症など)やリンパ浮腫の治療以外に,ビタミンEやクラリスロマイシンの内服,ステロイド局注などが行われることがある.(参考:日呼吸会誌 2010;48:458-62)
- 本例は一見,黄色爪症候群(Yellow nail syndrome)と思われるが,手指爪には問題なかった(ようである)ため偽性黄色爪症候群と考えられる.数年間放置した足爪が本例のような外観を呈することは稀ではない.偽性黄色爪症候群(Pseudo yellow nail syndrome)のその他の原因として薬用化粧品などが報告されている(J Cutan Aesthet Surg 2013;6:4-11).なお本例の主訴であるふらつきは感染症(フォーカス不明)によると考えられた.
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(投稿者 川崎)
爪甲鉤弯症(そうこうこうわんしょう)と言うようです
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