このブログを検索

2022-01-12

カッツ・ ワクテル現象 Katz-Wachtel phenomenon

  • 心電図でV2〜V4誘導に50 mm以上のRS高を持つQRS複合体が存在する状態で,右室肥大と左室肥大が共存しる両室肥大を意味する
  • 先天性心疾患(特に心室中隔欠損)を有する小児に認めることがあり,カッツ・ ワクテル兆候(Katz-Wachtel sign)と呼ばれることもある
  • 命名は米国シカゴの循環器内科医であるLouis Nelson Katz (1897–1973)とHans Wachtel (1909–1977)の初報(Am Heart J 1937;13:202-6

心室中隔欠損(VSD)症例で認めたカッツ・ ワクテル現象(Katz-Wachtel phenomenon)
👪 言葉の整理 
  • 本例の心電図はdiphasic QRS complexesと表現されます.diphasicは電気用語で2相性(1サイクルに2つのピーク:つまり高いR波と深いS波)を意味します.よく似た意味でbiphasicbimodalなどがあります.しかしbiphasicは本来,生活環が胞子体(核相2n)と配偶体(核相n)の2相からなることを意味し,bimodalは統計の頻度分布曲線で2つの山をもつことを意味するようです.


🉐 マニアックな心電図所見
(投稿者 川崎)

0 件のコメント:

コメントを投稿