左室の収縮は保たれているけど血圧が高くて心不全になった場合によく用いられる言葉。
拡張障害を有する心臓では,わずかな左室拡張末期容量の増加(各種のストレスで増加する,たとえば運動や急速輸液など)で左室拡張末期圧が容易に上昇し,結果的に左房圧と肺静脈圧の上昇,肺うっ血を呈する。心不全の初期段階で,交感神経系やレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAA 系)が賦活化されて,血圧が上昇(つまり後負荷が増大)して左室に負荷がかかり,血流が肺に再分布することで心不全が増悪していく。
結果的に、左室の動きはいいのに心不全になる。
左室駆出率が保たれた心不全のことをHFpEF(heartfailure with preserved ejection fraction)ということもある。
(投稿者 湯浅)
1 件のコメント:
HFpEFは,本邦では”ヘフペフ”と読むことが多い.
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