このブログを検索

ラベル 美容 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 美容 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2026-06-13

ウンナ母斑(単純性母斑) Unna's nevus(Nevus simplex)

  • 皮膚内に認める胎児期血液循環の遺残(拡張した毛細血管)
  • 名前の由来はドイツの皮膚科医 Unna PG の報告(1884年)
  • 新生児の約40%に認める平坦な薄いピンクの赤あざ(下図)
  • 部位は後頚部(81%)が最多で、眼瞼(45%)、眉間(33%)
  • 児の啼泣や努責時には血管がさらに拡張して色が濃くなる
  • 1歳半程で半数は自然消失するが残りの半数はその後も残存
  • 鑑別診断:ポートワインステイン(ポートワイン母斑)他


ウンナ母斑 vs ポートワイン母斑(AI作成)
項目 ウンナ母斑(Nevus simplex) ポートワイン母斑(Port-wine stain)
別名 サーモンパッチ、コウノトリのくちばしの跡、Nevus flammeus nuchae Nevus flammeus、単純性血管腫(毛細血管奇形)
病態分類 毛細血管拡張(胎児期血液循環の遺残) 毛細血管奇形(capillary malformation)
主な発生部位 後頚部・うなじ(81%)、眼瞼(45%)、眉間(33%) 顔面(三叉神経領域)、体幹・四肢にも
部位の特徴 正中部・両側性が多い 側方・片側性が多い
色調 淡いピンク〜サーモン色 濃い赤〜紫赤色
境界 不明瞭 明瞭・シャープ
隆起 なし(平坦) 幼少期は平坦、加齢とともに肥厚・結節化
圧迫退色(blanching) あり あり(不完全なこともある)
啼泣・温熱時 一時的に色が濃くなる(生理的反応) 変化は乏しい
頻度 新生児の約 40%(最も頻度の高い血管異常) 新生児の約 0.3%
自然消退 顔面:約18か月で多くが消退
後頚部:約半数が残存
なし(生涯持続・加齢で悪化)
組織学的所見 真皮浅層の毛細血管拡張のみ
内皮増殖なし
真皮の毛細血管〜静脈系血管の拡張・蛇行
加齢で血管壁肥厚
遺伝子異常 通常なし GNAQ 体細胞モザイク変異(多くの場合)
関連症候群 通常なし
眉間の顕著な病変:Beckwith-Wiedemann症候群
仙尾部病変:潜在性二分脊椎の可能性
眼瞼・前額:Sturge-Weber症候群
下肢:Klippel-Trenaunay症候群
眼合併症(緑内障)
診断方法 臨床診断(検査不要)
仙尾部病変は超音波・MRI を考慮
臨床診断が基本
眼瞼・前額部は眼科紹介・頭部MRI
治療 基本的に不要
目立つ場合:パルス色素レーザー(PDL)
パルス色素レーザー(PDL)が第一選択
早期開始が推奨される
レーザー反応性 良好(通常 1〜2 回で消退) 複数回を要することが多い(部位・深さによる)

※この表はAI(Claude)により作成


(投稿者 川崎)

2025-02-19

スタージ・ウェーバー症候群 Sturge–Weber syndrome

  • 概要 頭蓋内の軟膜血管腫と顔面の毛細血管奇形,緑内障を特徴とする神経皮膚症候群の一つ
  • 命名 英国の医師 Sturge WA (1850–1919)と英国の皮膚科医 Weber FP (1863–1962)の報告(
  • 症状 顔面ポートワイン斑,難治性てんかん、精神運動発達遅滞,運動麻痺,視力障害など
  • 原因 9番染色体長腕上に存在するGNAQ遺伝子の単一ヌクレオチド、モザイク変異(非遺伝性)
  • 疫学 年間50,000~100,000出生に1人の発症率と推定(本邦では年間10~20人の発生となる)
  • 治療 対症療法(てんかんに対し薬や外科治療,顔面毛細血管奇形に対しレーザー治療など)
  • 予後 成人期まで観察した多数例の長期予後の報告はない(緑内障は緩序進行性で失明あり)


Sturge–Weber syndrome(SWS)の21歳女性

(投稿者 川崎)

2024-11-17

冷却脂肪融解 Cryolipolysis

  • 冷却による非侵襲的な脂肪減少(痩身医療の一つ)
  • 医療機器クールスカルプティング®(米国)を使用
  • 脂肪細胞は4°Cで凍りシャーベット状(1時間冷却)
  • その後に自然融解させると2~4 カ月後に20%減少
  • 本邦では保険適用外の自由診療(1回で約2〜5万)

冷凍脂肪溶解療法:米国食品医薬品局の承認 (青) とオフラベル適応症 (ピンク)

(投稿者 川崎)

2024-11-12

三白眼さんぱくがん 👀 四白眼しはくがん

  • 通常の開眼時に黒目(虹彩)の上または下に白目(強膜)が露出してた状態
  • その部位から上三白眼,下三白眼,四白眼(上下ともに観察)に分類される
  • 英名は sanpaku(日本語からの借用語)であるが医学用語ではない(多分)
  • 美容を除き臨床的意義に乏しい(ただし眼瞼下垂などと関連することはある)

三白眼として知られていた資産家 J. ポール ゲティ

(投稿者 川崎)

2024-04-06

まだら症 Piebaldism

  • 概略 明確な腹側正中線パターンの孤立した先天性白皮症とポリオーシス(白毛)
  • 原因 メラノサイトの遊走と発達に影響を与える遺伝子異常(常染色体顕性[優性])
  • 部位 先天性の白い前髪,額の三角形の脱色素斑,散在する正常色素斑と脱色素斑
  • 治療 美容の目的で皮膚移植,細胞移植,カモフラージュ技術,染毛剤の使用など


Piebaldism(まだら症)の5歳の子供

💁 白斑に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2024-03-20

ハイパーナイフ Hyperknife

  • エステサロンなどで活用されている痩身機器のひとつ
  • 高周波を用いて脂肪をほぐす?(脂肪の減少はない)
  • むくみや肩こりが解消されリンパの流れも改善する?
  • 施行後に有酸素運動を組合わせることでより効果的?


💁 美容に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2023-11-21

頭部脳回転状皮膚 Cutis Verticis Gyrata: CVG

  • 頭皮軟組織の過剰肥厚で脳のような外観を呈する病態
  • 初報は1837年にフランスの皮膚科医であるJLM Alibert
  • 隆起部は硬く圧を加えても平らにすることはできない
  • 頭皮の中央〜後部に多いが頭皮全体に及ぶこともある
  • 頻度は1/10万人以下で男女比6:1,好発は思春期〜30歳
  • 脳性麻痺やてんかん,精神神経疾患と関連する可能性
  • 二次性CVGは先端巨大症,母斑,炎症過程などと関連
  • 通常は良性疾患で治療不要(二次性では原疾患の治療)
  • 美容的に外科切除,皮膚充填剤,ヒアルロニダーゼ注射


- 頭部脳回転状皮膚を呈した先端巨大症の60歳男性 -

(投稿者 川崎)

2023-05-22

ベッカー母斑 Becker's nevus

  • 表皮,色素細胞(メラノサイト),毛包の異常増殖で通常は肩または体幹上部に発生
  • 男女比は5:1で男性に多く,男性の推定有病率は0.5%で,すべての肌タイプに発生
  • 原因不明であるが遺伝しないと考えられている(思春期から顕性化する:20〜30代)
  • nevus(英国:naevus)の発音 níːvəs/ニーヴァスで複数はnevi(níːvài,ニーヴァイ)
  • 名称の由来はアメリカの皮膚科医 Samuel William Becker による1948年の報告(
  • 良性病変で美容目的を除き治療不要(状況に応じカウンセリングやレーザー治療など)

参考)DermNet,他

15歳で気づいた小さい色素沈着斑が増大した29歳患者

💁 母斑に関する過去の投稿 ➜ コチラ
ベッカー母斑 Becker's nevus
(投稿者 川崎)

2023-01-16

カロテン血症 Carotenosis

  • カロテノイド色素の過剰摂取で皮膚(特に掌や足底,鼻など)が黄染した状態
  • 同色素が多い食物(ミカンなど)を過食すると生じるため柑皮症とも呼ばれる
  • 黄疸は眼球結膜(強膜)が黄色くなるが,柑皮症ではならないため区別は可能
  • 白眼黄染が生じない理由はカロテンと親和性が高い脂質が強膜には少ないため

マンゴーとオレンジを6週間に渡って何度も食べた19歳女性

👵 もっと詳しくなら...
  • カロテノイドは脂溶性化合物でα-およびβ-カロテン,β-クリプトキサンチン,リコペン,ルテイン,ゼアキサンチンから構成されています.ミカン以外にもリンゴやオレンジ,パパイヤ,豆,モモ,ベリー,パイナップル,マンゴー,ブロッコリー,キャベツ,カボチャ,ニンジン,ほうれん草,トマト,レタス,バター,チーズ,卵黄,肉,牛乳,栄養補助食品,パーム油などに様々な食物に含まれています.
  • カロテノイドは消化管からの受動拡散によって吸収され,一部は腸粘膜や肝臓でビタミンAへ代謝され,残りは汗・皮脂・尿・消化管分泌物として体外へ排出されます.カロテン血症の最も一般的な原因はカロテン過剰摂取ですが,稀に糖尿病や腎疾患(糸球体腎炎やネルフローゼ症候群など),甲状腺機能低下症,神経性食欲不振症,原発性肝疾患などの全身性疾患に起因することもあるようです.
  • 食事誘発性カロテン血症は病歴と身体所見から診断されます.ただし血清ベータカロテン値が高いこと,ビタミンA値が正常またはわずかに上昇していること,および肝機能検査の結果が正常であることによって確認できます.基礎疾患がなければ深刻な結果につながる可能性が低い良性疾患(美容的な問題は除く)で,食事中のカロテン量を減らすことで消失します.ちなみに昔はカロチンと呼んでいました.


(投稿者 川崎)

2023-01-11

いわゆる「白目の中の黒い点」

👀 結膜母斑(Conjunctival Nevus)
  • 白目≒結膜(Conjunctival:発音はkɔ̀ndʒʌ̀ŋktáivəl/実際の音声
  • 黒い点≒母斑(Nevus:発音はníːvəs/ニーヴァス/実際の音声
  • メラニン細胞性腫瘍で多くは先天性(ただし思春期頃から顕性化)
  • 自覚症状なく特に加療も不要(増大時注意:極めて稀にメラノーマ)
  • 美容目的のレーザー治療は点眼麻酔で10分程(自費診療で3〜5万)

(A)成人期に発生した結膜母斑.(B)固有嚢胞を認めず,直径1.5mmで,深いメラニン層を呈している(10倍、ヘマトキシリン・エオジン).(C)メラニン細胞性母斑の病理組織像ではメラノサイトはBRAFV600Eの免疫反応を示す(10倍、ペルオキシダーゼ・アンチペルオキシダーゼ).

(投稿者 川崎)

2021-12-16

🎯 今週の一枚

労作と無関係の胸痛が主訴の中年男性



(投稿者 川崎)

2021-07-13

重大有害事象発生:レベル4

😮 インシデント
  • 日常診療の現場で、“ヒヤリ”としたり、“ハッ”としたりした経験を有する事例を指し、実際には患者へ傷害を及ぼすことはほとんどなかったが、医療有害事象へ発展する可能性を有していた潜在的事例をいう。

😱 アクシデント
  • 防止可能なものか、過失によるものかにかかわらず、医療に関わる場所で、医療の過程において、不適切な医療行為(必要な医療行為がなされなかった場合を含む。)が、結果として患者へ意図しない傷害を生じ、その経過が一定程度以上の影響を与えた事象をいう。


影響レベル 傷害の継続性 傷害の程度 内容
インシデント 0 エラーや医薬品・医療器具の不具合が見られたが、患者には実施されなかった
1 なし 実害なし 何らかの影響を及ばした可能性はあるが、実害はなかった
2 一過性 軽度 処置や治療は行わなかった(バイタルサインの軽度変化、観察の強化、安全確認の検査などの必要性は生じた)
3a 一過性 中程度 簡単な処置や治療を要した(消毒、湿布、皮膚の縫合、鎮痛剤の投与など)
アクシデント 3b 一過性 高度 濃厚な処置や治療を要した(バイタルサインの高度変化、人工呼吸器の装着、手術、入院日数の延長、外来患者の入院、骨折など)
4 永続的 軽度~高度 永続的な障害や後遺症が残存(有意な機能障害や美容上の問題は伴わない場合、伴う場合の両者を含む)
5 死亡 死亡(現疾患の自然経過によるものを除く)
(バリエーションあり/上表は独立行政法人 地域医療機能推進機構 医療安全管理指針より)

医療事故 合併症
(投稿者 川崎)

2021-06-24

🎯 今週の一枚

肥満女性の右膝窩周辺(無症状)


(投稿者 川崎)

2021-03-25

🎯 今週の一枚

検診で脂質異常を指摘された症例の右眼



(投稿者 川崎)

2019-04-11

眼クイズ

  • 心疾患で入院中の症例.順調は経過で近日中の退院を予定していた.
  • ある朝,前日までは認めなかった左眼所見に気付いた(本人は無症状)




(投稿者 川崎)

2018-07-26

ヒトアジュバント病

  • 異物を用いた美容外科手術後に生じる自己免疫疾患類似病態
  • adjuvant 【名】補助薬,【形】補助の(ˈædʒ.ə.vənt 実際の発音
  • 三好和夫らが提唱した疾患観念(日本医事新報 1964;2122:9-14

  • 機序 Tリンパ球が活性化し様々なサイトカインを放出による?
  • 英名 silicone granuloma や silicone lymphadenopathy など
  • 病理 サルコイドーシスに類似(リンパ球浸潤と多核巨細胞)
  • 鑑別 異物の存在および異物を貪食した細胞の存在が重要


(投稿者 川崎)