このブログを検索

2016-09-30

松下金曜会 「肩痛」

肩痛のレッドフラッグと重篤な原因疾患
  1. 目に見える腫脹 ⇒ 関節炎のあらゆる原因(感染を含む),悪性腫瘍,アミロイドーシス
  2. 発熱と悪寒 ⇒ 感染(敗血性関節炎,軟部組織膿瘍)
  3. 腋窩痛 ⇒ 縦隔由来の関連痛
  4. しびれまたは刺痛 ⇒ 神経根障害,ニューロパチー,ミエロパチー
  5. 首を動かすと悪化する肩痛 ⇒ 頸部神経根障害
  6. 腕を動かしても変わらない肩痛 ⇒ 関連痛
  7. 体重減少 ⇒ 腫瘍または感染
  8. 呼吸困難 ⇒ 心疾患(心筋虚血),肺疾患
参考書籍:「聞く技術 答えは患者の中にある」

(投稿者 川崎)

2016-09-29

GNR (gram negative rods)

発熱で来院した高齢者
尿のグラム染色を施行
  • 多数のグラム陰性桿菌
  • 白血球による貪食像あり

この像であれば,大腸菌による尿路系感染症が疑われる.他の腸内細菌(クレブシエラやプロテウス)の可能性もある.

 おまけ 
グラム陽性球菌はGPC (gram positive cocci).cocciはcoccusの複数形.

(投稿者 川崎)

2016-09-28

MRSA

施設入所中に肺炎を生じて当院に入院
抗菌薬CTRX, MEPMいずれも無効

その後に採取した喀痰のグラム染色では・・・
  • グラム陽性球菌を多数確認
  • その分布形態からブドウ球菌
  • 一部に貪食像を認める


広域抗菌薬を投与中であることを考慮するとMRSAが強く疑われる ⇒ 最終的に培養でMRSAが確認された

(投稿者 川崎)

循環血液減少性ショックに対するカテコラミン投与について

輸液のみで血圧が安定しない、低血圧が持続する場合には、一時的にカテコラミンを投与する。


①ドパミン 5-10μg/kg/分 最大20μg/kg/分まで (例:体重50kgなら プレドパ5-10ml/時間)
②ノルエピネフリン 0.05-0.3μg/kg/分 (例:体重50kgなら ノルアドレナリン3A+生食97mlで5ml/時間=0.05μg/kg/分)


ICU実践ハンドブックより
(投稿者 湯浅)

2:1房室ブロック(松下心電塾より)

 問題  2度房室ブロックであるが,ウェンケバッハ型あるいはモビッツII型のどちら?


 答え  この心電図だけからでは鑑別できない(2:1房室ブロックと表記しておけばいい)

※この心電図はとても複雑で,ST上昇と異常Q波(V4-5),左房拡大,右脚ブロック,右軸偏位なども伴っている.
(投稿者 川崎)

2016-09-26

第14回 松下バイリンガルカンファレンスより

同感です/私もそう思います ⇒ I agree with you/your opinion.
出血性ショック・心不全の管理で ⇒ in the management of hemorrhagic shock/heart failure

発音注意
  • image   ímidʒ  メッジ
  • catheter   kǽθətə  キャスィター
  • catecholamine   kæ`təkɑ'ləmìːn  カァタァカァラァミィーン
  • adrenaline  ədrénəlin  アドゥレェナァリィン

発音確認に便利なページ
 カタカナ表記なら http://en.hatsuon.info/
 実際の音声なら http://howjsay.com/
(役に立つと思うので本ページのサイドバーにもリンクを貼っておきました)

(投稿者 川崎)

2016-09-25

虫垂炎の保存療法


Acute Appendicitis — Appendectomy or the “Antibiotics First” Strategy. N Engl J Med 2015;372:1937-194
  • 単純性虫垂炎(妊娠していない若者で糞石や穿孔,免疫不全なし)なら抗菌薬による保存治療の選択も可能.しかし,その後に再発して手術を要する割合が10~37%(中央値4.2~7ヵ月).


使用する抗菌薬については仲田先生の西伊豆早朝カンファランス「急性虫垂炎:虫垂切除か「抗菌薬ファースト」か? NEJM, May 14,2015, Clinical Practice」 でまとめられています.
  • 24時間抗菌薬静注の後に経口抗菌薬(ciprofloxacinとmetronidazole)7日が典型的なプロトコール.Up to Dateはオーグメンチン(amoxicillin+clavulanic acid)3 g/日を8日~15日継続した研究を紹介.

(投稿者 川崎)

2016-09-24

Boerhaaveの読み方(内科学会より)

Boerhaave Syndrome = 特発性食道破裂
男性の下部食道に好発する全層性の食道破裂

食道下端に粘膜裂傷を来たすMallory-Weiss(マロリーワイス)症候群とは異なる病態
Boerhaave Syndromeの死亡率は30~80%と極めて高く,緊急手術の適応となる疾患

ブールハーフェ症候群と発音するようです(長年,ボーエルハーブ思っていました)

【第103回医師国家試験問題より】
50歳の男性。心窩部痛のため搬入。多量の飲酒後に激しく嘔吐し痛みが出現。胸部エックス線写真で中等量の左胸水貯留を認めた。ドレナージにて混濁した胸水を認める。最も考えられるのはどれか。

a 急性心筋梗塞
b Mallory-Weiss 症候群
c Boerhaave症候群
d 十二指腸潰瘍穿孔
e 急性膵炎

(答え c)

(投稿者 川崎)

2016-09-23

髄膜炎に対する髄液検査(グラム染色)

グラム染色は簡易で速やかに結果が得られる検査であり、髄膜炎を疑うすべての患者に推奨される。
感度50-90%、特異度60-90%、最小検出感度は10 colony forming units (cfu)/ml

また、菌ごとにグラム染色の検出感度は異なる。
Streptococcus pneumoniae 90%
Haemophilus influenzae 86%
髄膜炎菌 75%
リステリア菌 50%以下

抗菌薬使用前の検出感度75-90%
抗菌薬使用後の検出感度40-60%

細菌性髄膜炎診療ガイドライン2014より
http://www.neuroinfection.jp/pdf/guideline101.pdf
(投稿者 湯浅)

2016-09-22

たこつぼ心筋症の予後は意外に良くない

  • たこつぼ心筋症は高齢女性に多い疾患で,胸痛とST変化を生じる
  • 精神的ストレスや脳疾患,呼吸器疾患を契機に発症することが多い

その病態は急性心筋梗塞と類似するが,予後は一般に良好であると考えられていた
しかしたこつぼ心筋症の予後は不良であることが最近の調査で判明してきている

たこつぼ心筋症1750人のフォローしたところ,心脳血管イベントの発症率は年9.9%,死亡は年間5.6%と決して低くなかった.(N Engl J Med 2015;373:929-38

たこつぼ心筋症286例と年齢と性別を一致させたST上昇型の急性心筋梗塞286例では,たこつぼ心筋症の方が予後不良であった.(Eur J Heart Fail 2016;18:650-6

(投稿者 川崎)

「収縮期雑音」のもう一歩上を目指して

身体所見の心音で「収縮期雑音あり」と記載されていることが多い
原因疾患に迫るため,収縮期雑音が駆出性か逆流性かを区別したい

例外はあるが臨床現場で遭遇する収縮期雑音の多くは
  • 収縮期駆出性雑音 = 大動脈弁狭窄
  • ポイント Ⅰ音とⅡ音が明瞭 (ド・ド~・ドって感じ)
  • 収縮期逆流性雑音 = 僧帽弁逆流
  • ポイント Ⅰ音とⅡ音が分からない (ハ~って感じ)

※収縮期逆流性雑音は全収縮期雑音や汎収縮期雑音とも呼ばれているよ

(投稿者 川崎)

2016-09-21

アセトアミノフェン(心リハ症例検討会より)

肝代謝であるため腎機能が低下している症例でも使用可能
最大4000mgまで投与可能(コカール200mgなら20錠/日)

アスピリンやロキソプロフェンなどのNSAIDsと異なりCOX阻害が弱いため胃粘膜刺激は少ない
血液凝固や腎臓の動脈管収縮などの副作用も少なく,依存や耐性を生じることもないと思われる
しかし稀ながら肝障害が問題となることがある(特に大量のアルコールと同時摂取時)

(投稿者 川崎)

ヒッカムの格言 Hickham's dictum

1つの疾患だけであるとは限らないという格言(特に高齢者の場合)

実例
高齢男性が左半身の不全麻痺で救急外来を受診した
最終的に右頭頂部の脳出血と診断され入院した
入院時の採血でDダイマーが60μg/mLまで上昇していた

Dダイマーは感度は高いが疾患特異度は低く,当初は脳出血に関連した上昇と判断された
しかし後日,下肢静脈エコーで広範囲の深部静脈血栓が判明し下大静脈フィルターを留置

反対語  いろいろな症状の原因は1つである(50歳未満で重視) ⇒ オッカムの剃刀 (Occam's razor)

(投稿者 川崎)

熱中症について

I度:めまい、発汗、筋肉痛、こむらがえり
→経口水分補給、電解質補給(ポカリ飲めれば帰宅可能)

II度:頭痛、嘔吐、倦怠感、判断力低下
→冷却、補液、合併症に対する治療(Ⅲ度への以降に注意:経過観察)

III度:腋窩温38度以上+以下のうち1つ以上。
①中枢神経障害(意識障害や痙攣)、②肝、腎機能障害、③凝固異常(DIC)
→冷却、補液、全身管理、合併症に対する治療(状態によってはICU管理)

冷却法:①ぬるま湯を体全体にスプレーし、扇風機で送風、②胃管より氷冷水を注入、③体外循環

(投稿者:吉武)

2016-09-18

CHADS2スコア

心房細動で塞栓症リスクの判定方法の一つ(ただし僧帽弁狭窄と人工弁症例を除く)
心房細動例では常に計算して,合計が1点以上なら抗凝固薬の導入を考慮する

  • 心不全 Congestive heart failure  1点
  • 高血圧 Hypertention  1点
  • 年齢≧75歳 Aging  1点
  • 糖尿病 Diabetes  1点
  • 脳梗塞やTIAの既往 Stroke  2

CHADS2スコア ≒ 塞栓症による年間死亡率(2倍値は年間発症率)
(例 3点なら概ね年間死亡率は3%,年間発症率は6%)

おまけ CHADS2の読み方は「チャッズツー」だよ
(投稿者 川崎)

2016-09-16

松下金曜会 「咽頭痛」

咽頭痛のレッドフラッグと重篤な原因疾患
  1. よだれ・呼吸窮迫・開口障害・くぐもった声・頸部のこわばり/紅斑 ⇒  急性喉頭蓋炎/急性声門上炎,扁頭周囲膿瘍,浅頸静脈の血栓性静脈炎など
  2. 最近の異物嵌頓・口腔咽頭内の処置/外傷 ⇒ 咽後膿瘍
  3. 発熱+発疹+び漫性のリンパ節腫脹 ⇒ HIVの一次感染
  4. 最近のコカイン喫煙 ⇒ 咽頭と喉頭の粘膜障害
参考書籍:「聞く技術 答えは患者の中にある」

(投稿者 川崎)

エコーでの下大静脈径

エコーで下大静脈径を測定してうっ血や脱水を判断することがある
様々な基準があるが当院の心エコー検査時に採用している方法は以下

心窩部アプローチで下大静脈の右房入口部から1-2cmのところで測定
呼気時と呼気時の最大径を測定(吸気は鼻をすする感じ or 腹式呼吸)


  1. 最大径15mm以上かつ呼吸性変動50%未満 → うっ血の疑い
  2. 最大径5mm未満(呼吸性変動の有無は問わず) → 脱水の疑い
  3. 上記の1と2以外 → 高度のうっ血や脱水の可能性は高くない
(投稿者 川崎)

2016-09-15

尿路感染症のイロハ

病態が異なるため単純性か複雑性をまず鑑別

分類
 単純性:基礎疾患なし(例,若い健康な女性)
 複雑性:基礎疾患あり(前立腺肥大,結石,カテーテル留置,糖尿病,神経因性膀胱など)

起因菌
 単純性:大腸菌(53-79%),プロテウス(4-5%),クレブシエラ(2-3%)
 複雑性:大腸菌(26-29%),腸球菌(13-17%),緑膿菌(9-16%)
(抗菌薬マスター戦略 2014より)

おまけ
 尿路感染症は除外診断である
 CVA叩打痛・尿中白血球・膿尿・尿中細菌・腎盂拡大など,いずれも診断の感度・特異度は良くない
(McGraw-Hill Professional 2008より)

(投稿者 川崎)

2016-09-14

松下心電塾

心房細動は「P波が不明瞭+RR間隔が一定しない(絶対不整脈)」
では「P波が不明瞭+RR間隔が一定」である下記心電図の診断は?


答え 心房細動+3度房室ブロック

(投稿者 川崎)

徒手筋力テスト

筋力を判定する検査法で,英語ではMMT (manual muscle testing)と称される

 5 (Normal)
 最大の抵抗を加えても運動できる
 4 (Good)
 ある程度の抵抗に抗して運動できる
 3 (Fair)
 抵抗がなければ重力に抗して動かすことができる
 2 (Poor)
 重力の影響を除いたら動かすことができる
 1 (Trace)
 筋収縮があるだけで動かすことはできない
 0 (Zero)
 筋収縮や関節運動が全くおこらない

実際の記載例 ⇒ MMT 右上肢3 左上肢2 両下肢5

(投稿者 川崎)

2016-09-13

肺炎球菌ワクチン摂取 保険適応

Q4.高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチンの定期接種は何歳で受けられますか?

A4. 平成27年度から平成30年度までは、該当する年度に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳となる方と、60歳から65歳未満の方で、心臓、腎臓、呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される程度の障害やヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害がある方は定期接種の対象となります。  但し、すでに「ニューモバックスNP(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)」を接種したことがある方は、対象とはなりません(Q6参照)。 また、現時点では、定期の予防接種を受ける機会は、平成30年度までの該当する年齢となる年度のみとなります。

厚生労働省サイトより http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/haienkyukin/index_1.html
(投稿者 湯浅)

孤立性腹部内臓動脈解離

孤立性腹部内臓動脈解離の報告172例の解析
Suzuki T, et al. Consideration and Analysis of Spontaneous Isolated Dissection of the Splanchnic Arteries: 7 Case Reports and Review of 165 in the Japanese Papers. Jpn J Vasc Surg 2012;21:773–80 (in Japanese)

  • 平均年齢 55.0歳(31~89歳)
  • 男性91.3%,女性8.7%
  • 急性発症の腹痛出現頻度94.8%
  • 慢性期診断例の68.8%は無症状
  • 解離部位 上腸間膜動脈88.4%,腹腔動脈7.6%
  • 解離の起点 大動脈から3cm以内が94.6%
  • 抗血栓薬の治療的投与 画像所見の経過に差なし
  • 保存的治療74.4%,侵襲的治療25.6%
  • 死亡報告1.7%(腸管壊死1例と外因死2例)
  • 平均20.6ヵ月(11日~10年)の生存率は98.3%

まとめ 孤立性腹腔内臓動脈解離の予後は概ね良好であるが,腸管虚血の有無に注意する
(投稿者 川崎)

2016-09-12

救急外来での胃管挿入

救急外来では胃管を挿入することも多いと思います。その時の注意点を少し。

吐血:食道静脈瘤の有無(既往・肝機能)→疑わしければ挿入はしない方がいいです。

イレウス時:胃管の挿入がされていると、イレウス管挿入も容易になります。是非、挿入して下さい。

胃管は熱で柔らかくなるため、挿入にてこずるとどんどん挿入しにくくなります。國枝は比較的太いものを使うことが多いです。

(投稿者 國枝)

上腸間膜動脈解離

どの血管でもそうだが、解離して偽腔が血栓で閉鎖するタイプと造影効果が残る偽腔開存のタイプがある。

こちらは血栓閉鎖型
http://www.jbh.or.jp/departments/housyasenka.html


こちらは偽腔開存型
http://journal.jsgs.or.jp/pdf/041081619.pdf

また、厳密に言うと何時解離したのかという情報は画像からは得られないので、臨床判断に委ねることになります。
画像的から証明できるのは、前回画像が存在して、その前回画像から変化している場合は前回画像~今回画像の間で変化が起きたということ(当たり前)。

検出する方法は
動脈径の拡大を検出 (動脈径が拡大するとは限らない)
動脈周囲の淡い脂肪織濃度上昇を検出 (検出が難しいし、誤判断も起きやすい)
血栓閉鎖型の場合は血栓を検出 (見えれば信頼性は高いが、慣れないと検出が難しい)
造影 CT での内膜のフラップを検出 (見えれば確実。上腸間膜動脈の石灰化が無い限り単純 CT では検出できない)

(投稿者 小谷)

肺の区域

以下のサイトがよさそうです。

http://medicalimagecafe.com/tool/lung/01.html

上葉、中葉、下葉の区分は葉間胸膜が明確な境界として認識できます。
それ以上の S○ とか左上葉上区/舌区の区分に関しては、区域の中心に気管支血管束があるのみですので、明確な境界面はありません。
よって実は S○ という表記は特に末梢に病変が存在する場合は

「適当」

です。

なので、どちらに収めるかどちらか難しい場合、迷う場合は、私はレポートでの言及を控えています。

これは肝臓の区域でもほぼ同様で、区域の中心には肝動脈、門脈が見えます。(本来、物体を明確に分ける場合は「面」が必要になりますが)その境界は肝静脈という線しかありませんので、こちらも厳密な区分は無理があり、「適当」です。

(投稿者 小谷)

2016-09-11

たこつぼ心筋症

ストレス後の胸痛+ST上昇のパターン(特に高齢女性に多い)
心尖部が風船のように膨らみ,逆に心基部は過収縮になる(ただし例外あり)
原則は正常冠動脈だが造影を行うまで急性心筋梗塞との鑑別は容易ではない

心エコーで冠動脈走行に一致しない壁運動異常が特徴(心尖部を頂点として左右対称


※英語では"takotsubo cardiomyopathy"あるいは"ampulla cardiomyopathy"と表記される

(投稿者 川崎)

2016-09-07

ビーフリードの血管外漏出による皮膚壊死

ビーフリードは末梢血管から投与可能で比較的高カロリー(210kcal/500ml)
ビタミンB1やアミノ酸も含むため臨床現場では汎用されている

ただし血管外漏出が発生した場合は重症化する可能性がある(当院でも発生)
血管が脆弱な高齢者や下肢からしか静脈が確保できない症例では要注意
(危険回避のためビーフリードの使用を一律に控えている施設もあるようです)

製造元も【使用上の注意】として添付文書を自主改訂しているhttp://www.otsukakj.jp/med_nutrition/dikj/news/LI2702.pdf

(投稿者 川崎)

2016-09-06

トライエージ

トライエージ
8項目の尿中薬物類を同時に検出
測定時所要時間は15分以下
分析機が不要

1テストあたり¥3,520
(10test 4万円、25test 8万8千円)

詳しくは以下を参照してください。
http://www.dokkyomed.ac.jp/dep-k/cli-lab/shiba/poct-Sysmex/Triage.pdf

(投稿者 湯浅)

神経診察 ”きらきら星”

小脳性運動失調症の1つに反復拮抗運動不能がある。
反復拮抗運動不能を診察する検査のひとつが手回内回外試験きらきら星をすばやくできるか)である。
(記載者 吉武)

2016-09-05

CAGEテスト

アルコール依存の有無を判定するためのスクリーニング質問票
2項目以上にあてはまる場合はアルコール依存症の可能性が高い

  1. 飲酒量を減らさなければならないと感じたことがある (Cut down)
  2. 他人に飲酒を非難され気にさわったことがある (Annoyed by criticism)
  3. 自分の飲酒について罪悪感を持ったことがある (Guilty feeling)
  4. 落ち着いたり酔い覚ましに「迎え酒」をしたことがある (Eye-opener)

Ewing JA. Detecting Alcoholism. The CAGE questionnaire. JAMA 1984;252: 1905-7

(投稿者 川崎)

2016-09-04

喀痰の肉眼的評価法

Miller & Jones分類
グラム染色/培養として提出された喀痰の質に対する肉眼的評価法

M1
 膿を含まない粘液痰でほとんど唾液
M2
 粘液痰の中に少量の膿が含まれる
P1
 膿が全体の1/3以下含まれる
P2
 膿が全体の1/3〜2/3含まれる
P3
 膿が全体の2/3以上含まれる

膿(色が濃く粘調)が乏しいM1やM2は唾液主体で不良な検体
この分類は検査結果に必ず記載されるから一緒に確認しよう!
ミラー・ジョーンズ分類
(投稿者 川崎)

2016-09-03

Afterload Mismatch

Afterload Mismatch
左室の収縮は保たれているけど血圧が高くて心不全になった場合によく用いられる言葉。
拡張障害を有する心臓では,わずかな左室拡張末期容量の増加(各種のストレスで増加する,たとえば運動や急速輸液など)で左室拡張末期圧が容易に上昇し,結果的に左房圧と肺静脈圧の上昇,肺うっ血を呈する。心不全の初期段階で,交感神経系やレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAA 系)が賦活化されて,血圧が上昇(つまり後負荷が増大)して左室に負荷がかかり,血流が肺に再分布することで心不全が増悪していく。
結果的に、左室の動きはいいのに心不全になる。
左室駆出率が保たれた心不全のことをHFpEF(heartfailure with preserved ejection fraction)ということもある。

(投稿者 湯浅)

Paradoxical Acidosis

Paradoxical Acidosis
メイロン(NaHCO3)を投与すると、NaHCO3→ Na++ OH- +CO2 という電離が起こり、確かに血液内ではアルカローシスが起こるが、この電離により生じたCO2が細胞に溶け出して、結果的に細胞内はアシドーシスが起こるとする説。

(投稿者 湯浅)

2016-09-02

松下金曜会 「錯乱」

錯乱のレッドフラッグと重篤な原因疾患
  1. 発熱または低体温 ⇒ 髄膜炎,敗血症
  2. 異常運動またはてんかんの既往 ⇒ 発作重積状態または発作後状態
  3. 頭痛/神経脱落症状/無視 ⇒ 脳卒中,髄膜炎,腫瘤病変
  4. 息切れ ⇒ 低酸素症(心不全,肺炎)
  5. 発汗,振戦 ⇒ 低血糖
  6. 運動失調,眼振 ⇒ ウェルニッケ脳症
参考書籍:「聞く技術 答えは患者の中にある」

(投稿者 川崎)

2016-09-01

自殺願望と希死念慮について

「自殺願望」は、生きているのが嫌だから死にたいと思ったり、死ねるものなら死にたいと抱く思いで、解決しがたい問題から逃れるために死を選択しようとする状態で、人間関係や疾病などの具体的な原因があることが特徴。

「希死念慮」は、「自殺したい」という明確な願望とまではいかないが、「死んでしまいたい。いっそ死んでしまおうか」という思いに満たされてしまっている、あるいは常に頭のどこかにそうした考えがある状態で具体的な原因がないことが特徴。

(投稿者 松井)