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2026-07-30

今週の一枚 🎯

嘔気でERを受診した症例
(糖尿病と緑内障あり/頭痛や下痢なし)


(投稿者 川崎)

2026-07-17

日本内科学会 第252回近畿地方会より

😀 個人的に気になった報告

演題12 失神精査で発作時心静止と診断した閉塞性肥大型心筋症の1例
  • 心疾患併存例の失神では心原性が疑われやすいが、てんかん発作に伴う発作時心静止(Ictal Asystole:IA)の可能性も念頭に置く必要がある。今回、閉塞性肥大型心筋症(HOCM)を背景とする失神に対し、脳波検査でIAを同定し、ペースメーカー(PM)留置を回避できた1例を報告する。今回の精査中、モニター心電図で心静止が記録され循環器内科でPM留置が予定された。しかし、脳波検査で右側頭部に進展を伴う律動性徐波と一致して心静止を認め、IAと診断した。協議の結果、PM留置は中止とし抗発作薬(ASM)を開始し、以降発作はなく経過している。

演題114 電子処方箋導入に苦慮した診療所の1例
  • オンライン資格確認の準備段階で光回線を電話通信用とは別に引く必要性を後になり知らされ工期が延び開院は1ヶ月遅れた。業者が用意したオンライン資格確認用のパソコンには診療報酬振込額明細ダウンロードに必要なExcelが入っていなかった。クライアント証明書とHPKIセカンド電子証明書の違いも当初は理解できなかった。クライアント証明書はパスワードとともにベンダーに渡すように指示されたが受取対応を拒否され混乱した。厚労省マニュアルにあるICカードリーダー購入は電子処方箋導入には不要であった。概算費用は顔認証リーダー16万円、オンライン資格確認導入40万円、電子カルテへのオンライン資格確認連携20万円および電子処方箋導入30万円などを要した。電子処方箋導入は補助金を申請したが2回取消となり断念した。

演題115 長期経過の神経性やせ症患者の死後画像
  • 【症例】72歳、女性【主訴】意識障害【経過】やせ願望があった。意識障害で救急搬送されてきた際の身体計測でBMIは11であった。各種問診から神経性やせ症と診断された。低血糖や電解質異常、たこつぼ型心筋症などの対処を要した。各科の協力のもとrefeeding症候群を予防しながら経腸栄養を続けたが、第19病日に死亡された。死後CTを最終生存確認から約2時間後に行い、脳溝、大動脈、左心房、右心房、肝門脈、両腎に散在するガス像を認めた。本症例は著明な代謝性アルカローシスに対する代償性の高PaCO2血症をきたしており、死亡前の採血ではCO2分圧が100torr以上ありそれが循環停止により気化して広範なガス像を形成した原因の可能性もあると考えられた。

💁 学会に関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2026-07-11

ソバーキュリアス Sober Curious

  • アルコールを飲めるが飲まないという姿勢や状況(≒ 飲まない生き方)
  • sober(しらふ)とcurious(好奇心旺盛な)の2語を組み合わせた造語
  • 英ジャーナリスト Ruby Warrington が2021年に出版した本のタイトル
  • 日本では“飲んでもいいし飲まなくてもいい”というニュアンスがある
  • 欧米では酒に強いためアルコール依存症になりやすい社会背景を含む



(投稿者 川崎)

2026-06-30

鉄代謝指標の日内変動

  • 鉄補充の開始目安はフェリチン100 ng/mL以下およびトランスフェリン飽和度(transferrin saturation:TSAT)20%以下.復習:鉄代謝はTIBC = UIBC + Fe(血清鉄),TSAT=Fe÷TIBC×100(%)
  • 血清鉄(Fe)値は午前中は高値で夜間は低値という日内変動が存在する.一方,TIBCや血清トランスフェリン値には明らかな日内変動がないため,TSATは午前中に高値で夜間は低値となる(下図参照)
  • 鉄代謝の評価には日内変動を考慮する必要あり(例:鉄剤の効果判定は同一時刻で評価).なおこの日内変動は食事の影響ではなく,網内系での老化赤血球の処理の時間的差による可能性が示唆されている


- 鉄代謝指標の日内変動 -

(投稿者 川崎)

2026-06-29

頭の整理:アミロイド

  • TTR ➜ トランスサイレチン(transthyretin)で、Transport of Thyroxine and Retinol-binding proteinに基づく。旧名はプレアルブミン
  • ATTR ➜ Amyloid TTRで、主に肝臓で合成される正常タンパク質であるトランスサイレチンが変性・凝集してできたアミロイド沈着物
  • ATTRアミロイドーシス ➜ トランスサイレチン (TTR)を前駆タンパク質(precursor protein)とする全身性アミロイドーシス
  • プレアルブミン ➜ 名前の由来は電気泳動でアルブミンより陽極側(前)に泳動されためで、アルブミンとは構造的・機能的な関連性はない

(投稿者 川崎)

2026-06-28

肺がん治療:トルバプタン

  • 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)は,アルギニンバソプレシン(AVP)の分泌過剰により水利尿不全を惹起し低Na血症を呈する
  • SIADHの原因は,異所性のAVP産生腫瘍と下垂体後葉由来のAVP分泌亢進に分けられる.前者は84%が肺癌で,その内の94%が肺小細胞癌
  • 肺小細胞癌の7~39%にSIADHが合併する.また様々な方法で肺小細胞癌株を刺激すると,実際にAVP産生が増加することが確認されている


😑 独り言
  • 肺小細胞肺癌(SCLC)の治療にサムスカ(トルバプタン)と聞いて、一瞬ピンときませんでした。でもSIADHと言われて、成程と思いました。肺小細胞癌にSIADHを合併する機序としては,「腫瘍細胞からの異所性AVP産生」に加えて、「腫瘍に伴う胸腔内圧上昇や上大静脈の狭窄により左房還流量が減少し,圧受容体を介してAVP産生が促進」や「抗癌剤や脳転移によりAVP産生ニューロンが直接刺激される」などが考えられているようです(肺癌 2018;58:132-137).

(投稿者 川崎)

2026-05-06

ミトコンドリア・カクテル療法

  • ミトコ ンドリア異常に対するビタミンやCoQ、カルニチンのカクテル投与
  • エビデンスは確立されていないが、一部の症例では有用(副作用が少ない)
  • 例:けいれん重積型(二相性)急性脳症(AESD)に対し24時間以内の投与
  • ただしタウリン以外はミトコンドリア病や急性脳症としての保険適用なし
  • おまけ:MELASの発音は英語圏ではメラスよりもミーラスが主流(ココ

- カクテル療法の実際 -

(投稿者 川崎)

2026-04-24

ケトーシス(ケトン症) Ketosis

  • 体内ケトン体が増加した状態で体液が酸性に傾くためケトアシドーシスともいう
  • ケトン体(アセトンやアセト酢酸,β-ヒドロキシ酪酸)は肝での脂肪分解で生成
  • 誘因は感染やストレス,糖尿病,ペットボトル症候群(清涼飲料水ケトーシス)
  • 糖尿病でインスリン不足ならブドウ糖の代りに脂肪代謝が亢進しケトン体が増加
  • 細胞が損傷を受けて,さらに脱水が加わると意識障害(ケトアシドーシス昏睡)


- 特殊なケトーシスの鑑別 -

(投稿者 川崎)

2026-04-15

第123回日本内科学会講演会 医学生・研修医・選考委の内科学 ことはじめ2026より

😀 個人的に気になった演題

演題 19 機械学習モデルを用いたガットフレイル関連因子の解析
  • ガットフレイル(Gut Frailty)とは、胃腸(Gut)の機能が長期にわたって低下し、弱った(Frailty)状態を示す新たな概念です。便秘や下痢、胃もたれといった不調が慢性的に続くことで、将来的な老化の進行や、がん、糖尿病、認知症(アルツハイマー病)などの全身疾患のリスクを高める要因として注意が喚起されています。

演題 74 飛行機移動を契機に出現した左側大量難治性肝性胸水に対し、腹腔内色素注入による横隔膜交通症を証明し外科的閉鎖を行った一例
  • 横隔膜交通症とは腹腔と胸腔の間の横隔膜に小さな穴(瘻孔)ができ、腹腔内の液体(主に腹膜透析液)が胸腔へ漏れ出る病態。飛行機の離着陸時や急激な天候変化(低気圧)などによる急激な気圧変動を受けた際に、顕性化することがある。

演題 317 MAGIC症候群が疑われる気道病変に対する気道ステント留置症例
  • 再発性多発軟骨炎は、全身の軟骨組織に炎症が生じる疾患です。耳や鼻、目、関節など、軟骨やコラーゲンを豊富に含む組織に多彩な症状を引き起こします。本疾患がベーチェット病を合併した場合は、MAGIC症候群(Mouth And Genital ulcers with Inflamed Cartilage syndrome:炎症性軟骨を伴う口腔および陰部潰瘍)と呼ばれます。

演題 519 HBOC患者の多重癌にみられるBRCA2の2nd hitの多様性
  • HBOC遺伝性乳がん卵巣がん症候群:Hereditary Breast and Ovarian Cancer syndrome)は、主にBRCA1またはBRCA2遺伝子に生まれつき存在する変異(病的バリアント)によって、乳がんや卵巣がん、前立腺がん、膵がんなどを発症しやすくなる体質を指します。遺伝性腫瘍の代表的な例であり、親から子へは約2分の1の確率で受け継がれる可能性があります。

😎 当院からの発表演題
  • 演題 157 感染を契機に重症の甲状腺機能低下症に至った一例(糖尿病・内分泌内科 太田羽奏先生)
  • 演題 388 Guillain-Barre症候群様の急激な末梢神経障害を呈しベンラリズマブが奏功した好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の1例(総合診療科 松村実穂先生)

😃 二人ともとてもいい発表でした(松村先生は優秀演題賞ゲット!)

💁 “学会”に関連する過去の投稿 ➜ コチラ(ウェブ版なら右欄からも選択可能)
(投稿者 川崎)

2026-03-28

チャールソン併存疾患指数 Charlson Comorbidity Index

  • さまざまな併存疾患を持つ患者の死亡率(10年生存率)を予測するモデル
  • 米国の疫学などを研究する医師 Mary E. Charlson らが1987年に開発(
  • オリジナルは計19のカテゴリーを考慮(追試結果に基づいて何度か修正)
  • スコアがゼロの場合は併存疾患なく,スコアが高いほど予測死亡率が高い
  • 判断基準の一例:0=低い、1~2=中等度、3~4=高い、≧5=とても高い  
  • 医師にとっては原疾患をどの程度積極的に治療するか決定するのに役立つ

🍃 チャールソン併存疾患指数(の一例)
  • 1点 ➜ 心筋梗塞、うっ血性心不全、末梢血管疾患、脳血管疾患、認知症、慢性肺疾患、リウマチ性疾患、消化性潰瘍、肝疾患(軽症の場合)、糖尿病(コントロールされている場合) 
  • 2点 ➜ 片麻痺または対麻痺、腎疾患、悪性腫瘍(局所性の場合)、糖尿病(コントロールされていない場合)、白血病、リンパ腫
  • 3点 ➜ 肝疾患(中等症/重症の場合)
  • 6個 ➜ エイズ、悪性腫瘍(転移性腫瘍の場合)
  • 追加ポイント ➜ 50~59歳 +1ポイント、60~69歳 +2ポイント、70~79歳 +3ポイント、80歳以上 +4ポイント


(投稿者 川崎)

2026-03-08

シトルリン血症 Citrullinemia(CTLN)

  • 尿素サイクルの律速酵素であるアルギニノコハク酸合成酵素(ASS)の異常をきたし,高アンモニア・シトルリン血症をきたす遺伝性疾患
  • ASS遺伝子の異常による新生児・小児期発症の古典的シトルリン血症(I 型,III 型)とASS蛋白の肝細胞量的低下による成人発症 II 型に分類
  • 常染色体劣性 [不顕性] 遺伝性疾患で,日本でのヘテロ接合体の頻度は約50~78人に1人,ホモ接合体の頻度は17000人に1人と推定されている
  • II 型の発症年齢は20~50歳代に多く,高アンモニア血症により意識障害や失見当識,異常行動,痙攣など多彩な精神神経症状+脂肪性肝疾患
  • CTLN 2の約30%はてんかんや統合失調症,うつ病,精神遅滞などと初期診断されていて,アンモニア高値をとらえていない場合は診断が困難
  • CTLN 2では,幼少時より豆類や乳製品,卵などの蛋白質や脂質の多いものを好み,米飯や甘いもの,アルコールを嫌う特異な食癖が特徴的
  • この偏食は,豆類がASSの基質であるアスパラギン酸の供給に役立ち,米飯や飲酒で細胞質内のNADHが上昇し症状が出現〜悪化と推測
  • 根治治療は肝移植で10年生存率は94.3%.病因の治療法は肝に蓄積したNADHの再酸化目的で,低糖質・高脂肪食やピルビン酸ナトリウム

参考)日消誌 2013;110:432-40,他

- 繰り返す意識障害を認めた高シトルリン血症の33歳男性 -

(投稿者 川崎)

2026-03-04

クレチン症 Cretinism

  • 先天性甲状腺機能低下症(congenital hypothyroidism: CH)のこと
  • 発生頻度は3000-8000人にひとり程度で,性別は1:2で女児が多い
  • 症状は出生後に元気がない・哺乳不良・体重増加不良・便秘など
  • 長期的に身体成長不良や知的障害(特に出生後数ヵ月以内が重要)
  • 原因は甲状腺の無・低形成,異所性,ホルモン合成障害,中枢性
  • 症状の程度は軽症〜重症と個人差が大きく期間も永続性〜一過性
  • 生後5〜7日目にTSHの測定による新生児マススクリーニング検査
  • 母親の甲状腺疾患や抗甲状腺剤,過剰な海藻やイソジン摂取など
  • 治療は1日1回甲状腺ホルモン薬レボチロキシンナトリウムの内服
  • 3才以降の適切な時期に原因に対する検査(病型診断)を実施する


🔎 病名の由来
  • ヨーロッパの山岳地域などではヨード欠乏による風土病性クレチン症が少なくなく,当時これらの人々をフランス語で「crétin」と呼んでいました.これはchrétien(キリスト教徒)に由来し,「神の前では同じ人間である」という人道的な意味だったそうです.
  • その後cretinismという名称が医学用語として広まりましたが,cretinという言葉が英語圏では侮辱的な意味で使用されるようになりました.よって現代医学では先天性甲状腺機能低下症(congenital hypothyroidism: CH)という名称で呼ばれるのが一般的です.

(投稿者 川崎)

2026-02-15

とても大切な質問をいただきました

  • 先日,頚動脈拍動(コリガン脈)や甲状腺雑音,左季肋部の拍動(ゲルハルト様徴候/Gerhardt-like sign)など身体所見が特徴的であった甲状腺クリーゼの症例を発表しました.本例の主訴は意識障害でした.
  • 発表後に複数の質問があったのですが,一つが特に秀逸でした.「そもそも甲状腺クリーゼでは,どうして意識障害が生じるのですか?」という問いです.その場でうまく答えられなかったので調べてみました.

  • 甲状腺クリーゼで意識障害(意識混濁、せん妄、昏睡など)をきたす主な理由は、過剰な甲状腺ホルモンが中枢神経系(脳)に直接・間接的に甚大な負荷を与えることによる代謝・機能の破綻です。

(AI作成の病態モデル図と説明文)←PMIDは微妙?

👉 甲状腺に関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら右欄から選択可能)

(投稿者 川崎)

2026-01-27

👂 最近の耳学問

😋 聞き間違いがあるかもしれませんが…
  • Vasomotor symptoms (VMS)とは血管運動神経症状と訳され,ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり)や大量の発汗(寝汗)、顔面の紅潮など更年期障害(閉経期症状)でよく見られる自律神経の乱れによると考えられる症状のこと
  • α-フェトプロテイン(AFP)にはL1、L2、L3の3種類に分画があり,特にAFP-L3分画は肝癌に対する特異度が高い.しかし妊娠に伴い(特に早期に)増加することがあるため注意を要する
  • 未治療のバセドウ病では血中のALTやASTが上昇することがある.逆に橋本病などの甲状腺機能低下症でも上昇することがある.一方,透析患者でAST,ALTは低値を示す(尿毒症病態の酵素活性異常などによる).
  • アンモニアの偽性高値として血液検体の常温放置がある(赤血球からの遊離や蛋白質の分解のため).2時間でおよそ2倍程度になるため,血液採取後はただちに氷水中に保存する必要がある.
  • Phase Sensitive Inversion Recovery(PSIR)は心臓MRIの撮影法で,安定した心筋遅延造影撮像を可能にする.一度のinversion recoveryパルスに対して2回の撮像を行い位相補正を行うため,厳密なTIの設定や調整が不要(ルック・ロッカー法も不要)
  • Pencil cell(Rod-shaped red cell/鉛筆細胞?)とは、末梢血液塗抹標本(血液検査の顕微鏡観察)で赤血球が細長く、鉛筆や棒のように変形した形態異常のこと.主に鉄欠乏性貧血の状態で出現する.
  • 末端肥大症では成長ホルモンの過剰分泌により腫瘍発生が促進される可能性が示唆されている.中でも末端肥大症では大腸癌の合併が通常の2~4倍で,大腸ポ リープの頻度はさらに高い
  • PVL(paravalvular leak)は心臓人工弁周囲逆流のことで,TAVI(経カテーテル的大動脈弁留置術)では認めることがあるが,SVAR(外科的大動脈弁置換術)では通常認めない.PVLは弁周囲(弁の外)なのでニュアンス的にはperivalvular leakと思うかもしれないが,通常はparavalvular leakを使用

💁 耳学問に関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2026-01-23

虹彩ルベオーシス(Rubeosis iridis)

  • 虹彩の表面に新生血管が形成された状態(赤い刷毛ブラシでなでたよう)
  • 虹彩実質内に存在している静脈や毛細血管から内皮細胞の増殖発芽による
  • 糖尿病に加えて網膜中心静脈閉塞症や慢性網膜剥離など様々な病態で発生
  • ごく早期の発見は難しく,経過が長くても不明瞭(結合組織に覆われる)
  • よって虹彩の血管新生(neovas-cularization of the iris)の方が適当(?)
  • 早期診断なら汎網膜光凝固術または抗VEGF薬の注入との併用により回復


å - 2型糖尿病がある49歳男性の虹彩ルベオーシス -

(投稿者 川崎)

2026-01-17

しめじ 🍄 えのき

  • 指導医師 「この患者さんの糖尿はひどくないよ」
  • 看護学生 「どうしてですか? HbA1cですか?」
  • 指導医師 「まだ,神経障害が生じてないからね」
  • 看護学生 「なるほど,しめじですもんね」
  • 指導医師 「何?…シメジ…??」
  • 看護学生 「はい,国試の勉強で覚えたのですが...」

しめじ(細小血管の糖尿病三大合併症) 
  • ➜ 神経障害
  • ➜ 網膜症
  • ➜ 腎腎症

えのき(大血管の糖尿病三大合併症)
  • ➜ 壊疽
  • ➜ 脳梗塞
  • ➜ 狭心症・急性心筋梗塞

- 食用キノコ図鑑 -
農林水産省 ← 各キノコの解説あります)

💁 語呂合わせに関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

2025-12-12

綿花様白斑 Cotton wool spots (CWS)

  • 糖尿病網膜症ステージのDavis分類は単純網膜症,増殖前網膜症,増殖網膜症
  • 増殖前網膜症の特徴的な眼底所見は軟性白斑(網膜神経節細胞の虚血性浮腫)
  • 軟性白斑は刷毛で掃いたような白斑(下図)であり綿花様白斑とも呼ばれる
  • 糖尿病以外でも高血圧や網膜静脈閉塞症,白血病,うっ血乳頭,SLEで出現
  • 境界が明瞭な白斑は硬性白斑と呼ばれ,網膜への蛋白質や脂質の沈着が原因
  • 硬性白斑は単純網膜症の所見であり軟性白斑綿花様白斑)よりも初期病変


- 両側の綿花様白斑を呈した巨細胞性動脈炎の81歳女性 -

(投稿者 川崎)

2025-11-21

論文 🏆 NEJM

  • 当院で経験した症例がN Engl J Medに掲載されました
  • 意識障害でER搬入された若者で甲状腺クリーゼでした
  • 甲状腺腫大と頚部のコリガン脈甲状腺雑音が特徴的
  • 動画や音声はコチラで確認できます(無料登録が必要)


🐔 独り言
  • 甲状腺クリーゼの身体所見は、いつか遭遇するだろうと長年待っていました。また本例は当初 EHJ - Case Reports に投稿する予定でした。でも投稿直前に「ダメもとでNEJMいってみるか」と送ったら――まさかの採択🎉準備と挑戦って大切。なお当院でのNEJM Images in Clinical Medicine の戦績は32投稿4採択です。本邦でトップクラスだったら嬉しいな…😉


👉「論文」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2025-11-01

CKMシーケーエム症候群

  • CKMはCardiovascular-kidney-metabolicの略で、邦名は心血管-腎-代謝症候群
  • 代謝リスク因子と慢性腎臓病の併存は心血管系の有害事象リスクと強く関連
  • 病態生理学的な相互関連性の認識の高まりによりCKMの概念化が進んでいる
  • 心血管腎メタボリックシンドロームの予防と管理のエビデンスの構築が重要


- CKM症候群の概念図 -

この図は、心血管腎代謝(CKM)症候群の病態生理を示しています。CKM症候群は、通常、過剰な脂肪組織、機能不全の脂肪組織、またはその両方に起因します。機能不全の脂肪組織に関連する複数の病理学的プロセスがインスリン抵抗性を引き起こし、最終的には高血糖に至ります。炎症、酸化ストレス、インスリン抵抗性、および血管機能障害は、代謝リスク因子の発生、腎疾患の進行、心腎相互作用の増強、および心血管疾患の発症につながる中心的プロセスとして強調されています。代謝リスク因子と慢性腎臓病は、複数の直接的および間接的な経路を通じて、さらに心血管疾患の素因となります。MASLDは、代謝機能障害に関連する脂肪肝疾患を示します。(AI訳)

(投稿者 川崎)

2025-10-03

日本内科学会 第249回近畿地方会より

😀 個人的に気になった報告

演題5 中年期に診断された下垂体茎離断症候群の1例
  • 造影MRIで下垂体茎の離断、前葉の低形成、異所性後葉を認め、周産期異常に関連した下垂体茎離断症候群(PSIS)と診断した。原因として、周産期異常、頭部外傷や手術による機械的な下垂体茎の断裂、下垂体の胎生期の発生異常などが関係する可能性が考えられている。発症率は約0.5/10万人で、出生に伴うPSISは0.5/100万出生と極めて稀である。※PSIS=Pituitary stalk interruption syndrome

演題10 虚血性心筋症と診断されていたが中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)と判明した1例
  • 経過中のLDLコレステロール値は50mg/dl前後で管理していたが短期間で冠動脈病変の著しい進行が認め、虚血性心筋症以外を疑いBMIPP心筋シンチ施行した所、Wash out rate 7.7%と低下認め、TGCVと診断した。TGCVは、2008年に提唱された新規疾患概念であり、細胞内の中性脂肪(TG)分解が障害され、難治性心不全、びまん性冠動脈疾患、心室性不整脈等を呈する循環器病の仮面をかぶった代謝病である。※TGCV=Triglyceride deposit cardiomyovasculopathy

演題129 ジスチグミン臭化物によるコリン作動性クリーゼをきたした1例
  • 神経因性膀胱に対してジスチグミン臭化物5mg/日を10年前より内服していた。入院2日前より下痢を認め、入院当日より湿性咳嗽、排痰困難、多量の気道分泌物を認め、当院へ救急搬送された。ジスチグミン臭化物(ウブレチドなど)によるコリン作動性クリーゼは内服開始2週間以内に発症することが多いが、長期内服中に脱水や腎機能低下を契機に発症することもある。

演題131 HFNCによる100%酸素吸入法によって, シャント率の測定を行った肝肺症候群の1例
  • 経胸壁心エコーでは肺高血圧の所見はなく、バブルテストで 6,7心拍後に左房に大量のバブル流入を認め、肺内シャントが示唆された。右心カテーテル検査・肺血流シンチグラフィ・肺動脈造影CT検査で他疾患の除外を行った。右心カテーテル検査・肺血流シンチグラフィに加え、high-flow nasal cannula(HFNC)を用いた100%酸素吸入法によってシャント率を測定し、いずれも同等な値であった。HFNCを用いた100%酸素吸入法は、低侵襲な検査であり、利便性の点から有用であると考えられた。

演題155 SACIテストが局在診断に有効であったインスリノーマの1例
  • 造影CTで膵臓に早期濃染を伴う1cm台の腫瘤性病変を認め、EUSで膵頭体移行部に低エコー域を認め、EUS-FNAでクロモグラニンA、シナプトフィジン陽性細胞を認め神経内分泌腫瘍に矛盾しない所見であった。SACIテストでは脾動脈近位でグルコン酸カリウム注入前後でインスリン濃度が3.24倍に上昇したため膵中央部切除術を行う方針となった。※SACI=selective arterial calcium injection=選択的動脈内カルシウム注入法

💁 学会に関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)