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2026-04-17

論文 🏆

  • 当院の初期研修医の先生が循環器内科で経験された症例が出版されました
  • 心不全で入院し,その後の精査で大動脈弁逸脱による重症の逆流症と診断
  • 左主冠動脈が右冠動脈洞から起始し中隔内走行を示した先天性冠動脈奇形
  • 同所見は”ハンモックサイン”として知られているようです(下図2D 矢頭)
  • 意外にも予後は悪くないようなので、本例も弁置換術のみを実施しました


💁 論文の過去投稿は コチラ(ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2026-04-16

今週の一枚 🎯

転倒してガラスが右臀部に刺さった症例

🚑 臨床現場
  • 外観は右臀部に2 cmの切創があるのみ
  • レントゲンで3つの異物を確認(上図)
  • 救急室では1つのガラス片のみ確認可
  • 残る二つは鑷子(セッシ)にも触れず
  • 追加CTでガラス片は残存(下図矢印)
  • 手術室に移動し残る2つを摘出(下図)


👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2026-04-15

第123回日本内科学会講演会 医学生・研修医・選考委の内科学 ことはじめ2026より

😀 個人的に気になった演題

演題 19 機械学習モデルを用いたガットフレイル関連因子の解析
  • ガットフレイル(Gut Frailty)とは、胃腸(Gut)の機能が長期にわたって低下し、弱った(Frailty)状態を示す新たな概念です。便秘や下痢、胃もたれといった不調が慢性的に続くことで、将来的な老化の進行や、がん、糖尿病、認知症(アルツハイマー病)などの全身疾患のリスクを高める要因として注意が喚起されています。

演題 74 飛行機移動を契機に出現した左側大量難治性肝性胸水に対し、腹腔内色素注入による横隔膜交通症を証明し外科的閉鎖を行った一例
  • 横隔膜交通症とは腹腔と胸腔の間の横隔膜に小さな穴(瘻孔)ができ、腹腔内の液体(主に腹膜透析液)が胸腔へ漏れ出る病態。飛行機の離着陸時や急激な天候変化(低気圧)などによる急激な気圧変動を受けた際に、顕性化することがある。

演題 317 MAGIC症候群が疑われる気道病変に対する気道ステント留置症例
  • 再発性多発軟骨炎は、全身の軟骨組織に炎症が生じる疾患です。耳や鼻、目、関節など、軟骨やコラーゲンを豊富に含む組織に多彩な症状を引き起こします。本疾患がベーチェット病を合併した場合は、MAGIC症候群(Mouth And Genital ulcers with Inflamed Cartilage syndrome:炎症性軟骨を伴う口腔および陰部潰瘍)と呼ばれます。

演題 519 HBOC患者の多重癌にみられるBRCA2の2nd hitの多様性
  • HBOC遺伝性乳がん卵巣がん症候群:Hereditary Breast and Ovarian Cancer syndrome)は、主にBRCA1またはBRCA2遺伝子に生まれつき存在する変異(病的バリアント)によって、乳がんや卵巣がん、前立腺がん、膵がんなどを発症しやすくなる体質を指します。遺伝性腫瘍の代表的な例であり、親から子へは約2分の1の確率で受け継がれる可能性があります。

😎 当院からの発表演題
  • 演題 157 感染を契機に重症の甲状腺機能低下症に至った一例(糖尿病・内分泌内科 太田羽奏先生)
  • 演題 388 Guillain-Barre症候群様の急激な末梢神経障害を呈しベンラリズマブが奏功した好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の1例(総合診療科 松村実穂先生)

😃 二人ともとてもいい発表でした(松村先生は優秀演題賞ゲット!)

💁 “学会”に関連する過去の投稿 ➜ コチラ(ウェブ版なら右欄からも選択可能)
(投稿者 川崎)

2026-04-14

「白内障・硝子体・日帰り手術」

  • 新しくオープンした眼科クリニックの白壁に「白内障 硝子体 日帰り手術」と記載されていました。白内障はともかく、硝子体の手術はピンと来なかったので調べてみました。
  • 両者の違いを表や図で分かりやすく解説している論文を見つけることができませんでした。そこでAI(人工知能)に依頼して、「表と図で一枚のJPEGに出力」してもらいました。

Claude Sonnet 4.6の出力:図は滅茶苦茶滅 💀

👻 独り言
  • AIとしてClaude Sonnet 4.6のほかに、ChatGTP(GPT-5.3ベース)やGeminiにも同じ質問をしましたが(すべて無料版)、他の二つはあまりまともなものが返ってきませんでした。
  • AIの解は質問の仕方に大きく依存するので(国語力)、一概に比較はできませんが、純粋にプログラムのコードを書くならClaude一択でしょうか(あくまで投稿者の肌感覚ですが…)

(投稿者 川崎)

2026-04-13

心音クイズ(Q15・Q16)

  • 持田製薬さんと作成している心音クイズのシーズン2 第四弾です(GROUP T inc.さんにも感謝 🙏) 
  • 今回は心音の高みを目指した2症例です 😉(2年間継続した本シリーズも今回で最終回です:深謝)


心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2026-04-12

タイプ II エンドリーク

  • 血管内腹部大動脈瘤修復術(EVAR)後のエンドリークの一つ(下図を参照)
  • EVARを受けた37名で術後1月と6ヵ月の時点で37.8%にエンドリークが陽性
  • タイプIが10.8%、タイプIIが27%(内訳:腰動脈18.9%、下腸間膜動脈8.1%)


👶 独り言
  • 一般にタイプ1とタイプ3は予後が悪く、タイプ4は良いと考えられています。タイプ2に関しては臨床上問題ないとする意見が多いようですが、心血管事故が増加するという報告もあり、今後のエビデンスの集積が待たれます。

💁 腹部大動脈瘤に関する過去投稿は コチラ
(投稿者 川崎)

2026-04-11

坂本二哉先生の業績の紹介

  • 2026年3月14日に開催された循環器Physical Examination講習会で,日本の心臓病学の父といわれる坂本二哉先生の業績を福田信夫先生(四国こどもとおとなの医療センター)が紹介されました.
  • 有料配信でしたが,ご本人および主催者(循環器Physical Examination研究会)のご厚意で,一般公開されることになりました.循環器フィジカルに関する偉業を是非,ご堪能ください.


(投稿者 川崎)

2026-04-10

坂本二哉先生の最終特別講演



心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)

2026-04-09

今週の一枚 🎯

他疾患で手術を予定している高齢者

解説
  • 臍部に腹腔内から腸管と脂肪組織の脱出
  • 腹壁からの観察では特記すべき異常なし
  • 偶発的に見つかった臍のヘルニアと診断
  • 臍ヘルニアに関する症状は全くない様子
  • 予定されていた他疾患の手術を実施した

⛯ 成人の臍ヘルニア(Umbilical Hernia in Adults)
  • 欧米では中年の女性に多いが,わが国では比較的まれ
  • 一度閉鎖した臍輪が,後天的に脆弱となるために発生
  • 誘因は高度肥満や妊娠・多産,腹水,腹腔内腫瘤など
  • 鑑別は上腹壁・傍臍・腹壁瘢痕ヘルニア,尿膜管遺残
  • 自然治癒は少なく陥頓する可能性があるため早期手術
  • 単純閉鎖や腹直筋筋膜を重ね合せ縫合,メッシュ修復
  • 再発率はBMI<30以下で8.1%,>30では31.8%と増加


👻「今週の一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

2026-04-08

多形滲出性紅斑 Erythema exsudativum multiforme

  • 丸く隆起した紅い皮疹が四肢に対称性に出現する皮膚疾患
  • 狭い範囲に皮膚病変が限局する軽症型は稀ではない (下図)
  • 原因は多様:ウイルス、細菌、真菌による感染や薬剤など
  • 原因不明の多形滲出性紅斑は春~夏にかけ若い女性に多い
  • 多形滲出性紅斑は皮膚所見の視診で診断できる症例が多い
  • 軽症例では皮膚にステロイド軟膏+痒みに抗ヒスタミン薬
  • 病変が皮膚や粘膜、眼、内蔵に病変が及ぶと重症型に分類
  • スティーヴンス・ジョンソン症候群や中毒性表皮壊死症()

引用)日本臨床皮膚科医会、ほか
(投稿者 川崎)