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2026-08-12

原発性アルドステロン症(Primary aldosteronism; PA)関連

📌 カプトプリル試験(原発性アルドステロン症の機能確認検査の1つ)
  • ACE阻害薬のカプトプリルを投与すると、アンジオテンシンⅡの産生が阻害されるため、通常であればnegative feedbackが減少し、レニン分泌が亢進
  • 一方、原発性アルドステロン症(PA)ではアルドステロンが自律的な過剰分泌状態であるため、カプトプリルを投与してもレニンの分泌反応が乏しい
  • 診断基準① 負荷後(60分または90分)PAC(CLEIA法)/PRA比(ARR)≧200 但し,ARR 100〜200を「ARR境界域」とし暫定的に陽性とする
  • 診断基準② 負荷後(60分または90分)PAC(CLEIA法)/ARC比(ARR)≧40 但し,ARR 20〜40を「ARR境界域」とし暫定的に陽性とする


📍 原発性アルドステロン症の判定基準
  • 血漿アルドステロン濃度(PAC[CLEIA法])と血漿レニン活性(PRA)を測定し,PAC/PRA比(ARR)³≧200かつPAC≧60 pg/mLで陽性と判定する.但し,CLEIA法による測定値が普及,一般化し,CLEIA法による至適カットオフ値が確立するまでは,ARR 100〜200を「ARR境界域」と位置付け,ARR 100〜200かつPAC≧60 pg/mLも暫定的に陽性とし,患者ニーズと臨床所見,特に低カリウム血症や副腎腫瘍の有無,年齢などを考慮して,機能確認検査実施の要否を個別に検討する.また,PAC(CLEIA法)<60 pg/mLでもPAは完全には否定できない。


(投稿者 川崎)

2026-08-11

MR関連高血圧

  • 3種類以上の異なる降圧薬を併用してもコントロールできない難治性高血圧のうち、ミネラルコルチコイド受容体(MR)拮抗薬の併用療法が有効な病態
  • 慶応大学の柴田先生らが提唱した病態で(Am J Hypertens 2012;25:514-23)、血漿アルドステロン値が高いものと正常なものの2つのサブタイプに分類
  • 前者は、原発性アルドステロン症(PA)、アルドステロンブレイクスルー現象、閉塞性睡眠時無呼吸などで、MR拮抗薬を第一選択薬として投与すべき
  • 後者は、肥満、糖尿病、慢性腎臓病(CKD)、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などでARB/ACE阻害薬を第一選択薬として投与し、MR拮抗薬は追加薬

- MR-associated hypertension -

(投稿者 川崎)

2026-08-10

心音クイズ:Q3

心音の無料ゲーム「心音マイスター」より


💫 解説
  • 上記の心音は聴診器のベル(小さい方)で聴こえた音で、S1周囲に過剰音があります。
  • 聴診器の膜(大きい方)では聴こえなかったので(=低調音)、Ⅳ音と診断できます。

😎 S4について
  • 低調成分が主体の心音で、ベルを心尖部に軽く当てると聴取できますが、ベルを強く押し当てたり、膜では聴取できません。
  • 機序は心房収縮時の血液流入(心エコーのA波)に伴う心室壁の振動と考えられています。よって心房細動では聴取しません。
  • S3と異なり聴診したら常に異常で、肥大型心筋症や虚血性心疾患など心室のコンプライアンスが低下する病態で出現します。

(投稿者 川崎)

2026-08-09

第55回(2020年)理学療法士国家試験


腱反射が亢進する疾患はどれか.







判定


😐 解説
  • 腱反射が亢進するのは上位運動ニューロン(錐体路)障害で、選択肢の中では多発性硬化症のみが該当する。多発性硬化症は中枢神経の脱髄疾患で錐体路が障害されるため腱反射亢進・病的反射陽性を呈する。
  • 多発性筋炎は筋自体の炎症性疾患、Guillain-Barré症候群は末梢神経の脱髄性疾患、尿毒症性ニューロパチーは末梢神経障害、Duchenne型筋ジストロフィーは筋線維の変性疾患で、いずれも腱反射は減弱

(投稿者 川崎)

2026-08-08

浮腫の部位


 寝たきりの高齢者で浮腫の判断に適した部位はどこか. 2つ選べ







判定


😐 解説
  • 水分は重力によって低い位置に集まるため、常に仰臥位なら背部や仙骨部に浮腫が生じやすい。

(投稿者 川崎)

2026-08-07

ネフィー®(アドレナリン点鼻液)

  • 鼻噴霧してアドレナリンを投与する国内初アナフィラキシー補助治療剤
  • 2025年9月に本邦で製造販売承認を取得、2026年2月に発売(添付文章
  • 鼻粘膜には毛細血管が豊富であり、噴霧後速やかにアドレナリンが吸収
  • 血中アドレナリン濃度はエピペン®とほぼ同等(立ち上がりは少し遅い)
  • 処方する医師はオンライン登録講習を受講して、処方医師の登録が必要
  • 投与量は<30kgなら1回1mg、≧30kgなら1回2mg(10分後を目途に2回目)

- 保育士や教職員の使用 -

令和8年4月16日付の文部科学省等からの事務連絡「学校等におけるアナフィラキシーショック時のアドレナリン点鼻液(ネフィー®)投与について」で、学校等における児童等のアナフィラキシーショック発現時に、教職員等によるネフィー®投与について一定の条件を満たした場合に医師法第17条の違反とならないことが示されています。(※現時点で救急救命士への通達なし)

ネフィー®の実際
GoodRX:日本では電話は119/2回目は10分が目途)
(投稿者 川崎)

2026-08-06

今週の一枚 🎯

以前から続く起立時のふらつきで来院した高齢男性


(投稿者 川崎)

2026-08-05

LLMNSS

  • Listeria、Legionella、Mycobacterium、Nocardia、Salmonella、Staphylococcus aureusをまとめた語呂合わせ
  • 共通点は、マクロファージ内で生存・増殖できる(細胞内寄生性)、あるいはそれに準じた性質を持つこと
  • 細胞性免疫(macrophage・T細胞機能)が低下した患者で重症化しやすく、βラクタム系の効果が乏しい
  • 感染防御にはTh1細胞・IFN-γによるマクロファージ活性化を主体とする細胞性免疫が重要になってくる

細胞性免疫低下で注意すべき病原体(LLMNSS)
特徴
Listeria monocytogenes 細胞内寄生菌の代表格。ステロイド使用者、高齢者、妊婦で重症化
Legionella マクロファージ内で増殖。細胞性免疫低下患者(ステロイド、TNF-α阻害薬使用者など)でリスク上昇
Mycobacterium(結核・非結核性抗酸菌) 古典的な細胞内寄生菌。Th1/マクロファージ系の破綻で顕在化
Nocardia 弱毒だがマクロファージ内で生存可能。ステロイド長期使用、臓器移植後などで日和見感染
Salmonella(特に非チフス性) 細胞内寄生性。細胞性免疫低下(HIV、鎌状赤血球症など)で反復菌血症をきたす
Staphylococcus aureus 典型的な細胞内寄生菌ではない。好中球機能異常(CGDなど)で重症感染を起こす代表菌


(投稿者 川崎)

2026-08-04

心音クイズ:Q2

心音の無料ゲーム「心音マイスター」より


💫 解説
  • S1-S2-休み」という塊で心音を理解するように心がけていると、S1とS2をより鑑別しやすくなります。
  • 本例は健常者の心音で、音量はS2の方がS1よりも大きいことに気が付きます。よって心基部の記録です。

😎 補足
  • S1とS2は共に聴診器の膜部(大きい方)を胸壁にしっかり押し当てて聴取します。
  • 少し注意すると、S1はS2に比べて持続時間が長く、低調であることが分かります。

(投稿者 川崎)

2026-08-03

循環器フィジカル - 100本ノック -


循環器領域の身体所見を学習するために作成された無料アプリ「循環器フィジカル -100本ノック-」の動画版です.2026年4月から循環器Physical Examination講習会の公式SNSに毎週金曜日にアップしています.こちらのコンテンツにも2週分ずつまとめてアップします.

👻「フィジカルノック」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶

(投稿者 川崎)