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2020-04-30

脳の解剖


図2 正常脳構造,MRI T2 強調画像
脳回の脳表側には灰白質である大脳皮質(G)が2~5 mm の厚さで連続して認められる。脳回の走行と撮像面の関係で,斜めに走行する大脳皮質は厚く見える。脳回の皮質下には大脳白質(W)が髄枝として入り込んでいる。大脳基底核である尾状核(頭)(C),レンズ核=被殻(P)+淡蒼球(GP),と視床(T)は大脳皮質(G)と同様,灰白質として白質(W)より軽度高信号として認められる。内包(IC)は外側の被殻(P)・淡蒼球(GP),前内側の尾状核(頭)(C)と後内側の視床(T)に囲まれ,大脳白質の信号強度として周囲(大脳基底核,視床)より軽度低信号である。脳脊髄液(*)は脳室内と脳表~脳溝を満たし,くも膜下腔(脳脊髄液の高信号)内を走行する血管は無信号として同定できる(ACAs :前体脳動脈,A :中大脳動脈の分枝)。


👻 おまけ
  1. C ➜ Caudate(尾状核)
  2. IC ➜ Internal capsule(内包)
  3. P ➜ Putamen(被殻)
  4. GP ➜ Globus pallidus(淡蒼球)
  5. T ➜ Thalamus(視床)

頭部CTでは病変部位にいつも悩むけど,この順で図と対比すれば覚えられる?
ちなみにレンズ核は英語でLentiform nucleus,大脳基底核はBasal gangliaです

(投稿者 川崎)

2020-04-29

📌 今週の一枚(心電図クイズ)

意識消失で倒れているところを発見されてERに搬入された症例




(投稿者 川崎)

2020-04-28

クボステック徴候 Chvostek's sign

  • 低Ca血症による病的反射の一つで外耳道の手前を軽く叩くと同側の鼻翼や上唇などが収縮する
  • オーストリアの軍医 Chvostek(1835-1884)が報告した(Wien Med Press 1876;17:1201-3, ect)
  • 低Ca血症ではトルーソー徴候も出現しうる(収縮期血圧以上で3分圧迫時に手と前腕の筋攣縮)

前半のVideo 1がクボステック徴候・後半のVideo 2がトルーソー徴候

👾 おまけ
  • トルーソー徴候の発見者はフランスの内科医 Trousseau (1801–1867)(Clinique médicale de l'Hôtel-Dieu de Paris 1861;2:112-4)で,トルーソー症候群の報告者でもある(Clinique Médicale de l'Hotel-Dieu de Paris. Vol.3. 2nd ed. 1865:654–712).彼はトルーソー症候群を発表後に自ら胃癌に罹患して同症候群で死亡したことでも有名である.

🉐 関連投稿(トルーソー編)
トルソー
(投稿者 川崎)

2020-04-27

ABCD2スコア

一過性脳虚血発作(Transient ischemic attack: TIA)が脳梗塞に移行するリスクを評価する指標

🍙 ABCDスコアLancet 2005;366:29-36
  1. Age(年齢)➜ 60 歳以上
  2. Blood pressure(高血圧)➜ 収縮期血圧140mmHg以上and /or拡張期血圧90mmHg以上
  3. Clinical feature(神経症状)➜ 半身麻痺または言語障害
  4. Duration(持続時間)➜ 60分以上または10分以上で59分未満

🍘 ABCD2スコアLancet 2007;369:283-92
  • ABCDスコアに2つ目のDである糖尿病(Diabetes)が追加され5項目で7点満点
  • TIA 発症後2日以内の脳梗塞発症率は0-3点で1.0%,4-5点で4.1%,6-7点で8.1%

(臨床神経 2010;50:910-2/上記の論文9はLancet 2007;369:283-92

🉐 関連投稿(脳梗塞編)

(投稿者 川崎)

2020-04-26

医薬品副作用被害救済制度

  • 医薬品の副作用で患者さんが入院や死亡した時に救済給付される制度
  • 独立行政法人である医薬品医療機器総合機構(PMDA)が担っている
  • 請求者(当人または遺族)が給付請求を行う必要あり(申請はコチラ
  • 年間1000件以上の申請で8割以上に支給(不支給の理由と事例は下記)


関連投稿 🉐(副作用編)

(投稿者 川崎)

2020-04-25

Saw tooth cardiomyopathy(邦名は鋸歯状波心筋症?)



👶 独り言
  • Saw tooth cardiomyopathyという疾患は現時点ではあまり知られていないためか,数例の症例報告があるだけで,その疫学や予後は不明である.しかし10年後には当たり前の疾患になっているかも.ちなみに左室心筋緻密化障害(Left Ventricular Non-Compaction Cardiomyopathy, LVNC)の初報はドイツの循環器医であるEngberding(Am J Cardiol 1984;53:1733-4). 1990年代後半に大阪の研究会でLVNCのエコー動画を初めて見たときの衝撃は今でも覚えている.そしてLVNCは今ではすっかりおなじみの疾患になった.初報から広く知られるようになるまでかなりの時間を要することはたこつぼ心筋症でも同様であった.

(投稿者 川崎)

2020-04-24

PND 後鼻漏

  • PND=Post-nasal drip
  • 慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎による膿汁の咽頭腔への流下
  • 咳嗽,喀痰,口臭,慢性気管支炎,慢性胃炎などの原因になる


👻 用語
  • 後鼻漏症候群という表現は米国で多用されるが,本邦では慢性副鼻腔炎(≒蓄膿症)と下気道の慢性好中球性炎症を合併した病態を意味する副鼻腔気管支症候群が好まれるようです(もっとも後鼻漏の最多の原因が慢性副鼻腔炎であるため両症候群はある程度オーバーラップ).なお後鼻漏が高頻度に咳の原因になるとする米国学派の考えに懐疑的な英国学派の意見もあり2006年のAmerican College of Chest Physiciansによる改訂ガイドラインでは,PND症候群は上気道咳症候群(upper airway cough syndrome)に改名されたようです.


👶 おまけ
  • 副鼻腔の分泌物の産生は正常人でも24時間に約6L ➜ 鼻腔の粘液線毛機能により後鼻孔を経て咽頭へ流下

(投稿者 川崎)

2020-04-23

ブルガダ型心電図 vs ブルガダ症候群

エキスパートコンセンサス(Europace 2013;15:1389-406)で「V1誘導あるいはV2誘導(上位肋間での記録を含む)でtype 1の波形(安静あるいは負荷時を問わず)があればブルガダ症候群と診断する」と記載されている.日本循環器学会のガイドラインでも同様のコンセンサスに準ずると記載されている(ただしコチラでの引用はEur Heart J 2015;36:2793-867


反省 💨
  • あまり考えずに「心電図所見だけで家族歴や症状がなければブルガダ心電図」と長らく診断していました…

🉐 関連投稿(ブルガダ関連)

(投稿者 川崎)

2020-04-22

📌 今週の一枚(ムービー編)

息切れで救急室に搬入された症例



(投稿者 川崎)

2020-04-21

免疫寛容 Immune tolerance

  • 特定の抗原に対して特異的な免疫反応が欠如あるいは抑制された状態
  • 免疫寛容が破綻して自己に対して免疫反応を示す病態が自己免疫疾患


🗽 トーチ症候群TORCH syndrome):妊娠中の免疫寛容が関連して胎児に生じる感染症
  1. Toxoplasmosis(トキソプラズマ)
  2. Other(その他:梅毒,パルボウイルス,ジカウイルス,B型肝炎ウイルス,水痘・帯状疱疹ウイルスなど)
  3. Rubella(風疹ウイルス)
  4. Cytomegalovirus(サイトメガロウイルス)
  5. Herpes simplex virus(単純ヘルペスウイルス)

関連投稿 🉐(妊娠編)

(投稿者 川崎)

2020-04-19

HER2 ハーツー

  • HER2=human EGFR-related 2(ヒトEGFR関連物質2)
  • 細胞表面に存在する糖タンパクで細胞の増殖・分化を調節
  • 初めてのクローニング報告は Science 1985;230:1132-9

HER2陽性の乳がんは全体の10-30%程度で比較的予後が不良であった.しかし2008年に抗HER2療法のトラスツズマブ(ハーセプチン®)が登場し生存率は大きく改善した.

サブタイプ分類 ホルモン受容体 HER2 特徴と基本戦略
エストロゲン プロゲステロン
ルミナルA型 陽性 陽性 陰性 進行は遅い
ホルモン療法
ルミナルB型 陽性 or 陰性 弱陽性 or 陰性 陰性 進行が早い
ホルモン療法と抗がん剤
ルミナルHER2型 陽性 陽性 or 陰性 陽性 進行が早い
ホルモン療法と抗がん剤
HER2型 陰性 陰性 陽性 ホルモン療法+抗がん剤
+抗HER2療法
トリプルネガティブ 陰性 陰性 陰性 化学療法
(PD-L1陽性なら+免疫チェックポイント阻害薬)

🉐 関連投稿(乳房関連)

(投稿者 川崎)

2020-04-18

COVID-19関連用語

  • PPE (personal protective equipment) ➜ 個人防護具(ピー・ピー・イー)
  • ゾーニング ➜ 清潔領域とウイルスの汚染領域とを明確に区分けすること
  • レッドゾーン ➜ ウイルスが入るかもしれない危ないゾーン ➜ PPEが必須
  • グリーンゾーン ➜ ウイルスが全く存在しない安全なゾーン ➜ PPEは不要

😠 PPEの実際
  • 構成例 ▶ サージカルマスク(吸引や挿管時はN95マスク)+ゴーグル・フェイスシールド+長袖ガウン(不足時はエプロン可)+手袋
  • 装着例 ▶ 手指消毒 ➜ ガウン・エプロン ➜ マスク ➜ ゴーグル・フェイスシールド ➜ キャップ ➜ 手袋(🔍 動画
  • 脱着例 ▶ 手袋 ➜ 手指消毒 ➜ 新しい手袋をはく ➜ ガウン・エプロン ➜ キャップ ➜ ゴーグル・フェイスシールド ➜ マスク ➜ 手袋(🔍 動画

🉐 関連投稿(新型コロナ感染症関連)
COVID-19 新型肺炎 コロナ
(投稿者 川崎)

2020-04-17

CPFE 気腫合併肺線維症

CPFE=Combined Pulmonary Fibrosis and Emphysema
仏の呼吸器医Cottinらが提唱(Eur Respir J 2005;26:586-93

  • 診断 確立されていないが画像的に上肺の気腫と下肺の線維化を合併した病態
  • 検査 呼吸機能は見かけ上は正常になりやすいが肺拡散能(DLCO)は著明に低下
  • 合併 肺高血圧の併発が30-50%/肺癌はIPFCOPD単独より3倍以上高率に発生
  • 予後 一般に不良で生存期間の中央値は2.1-8.5年,5年生存率は35-55%と報告



🉐 関連投稿(🚬 呼吸器疾患の略語)

(投稿者 川崎)

2020-04-16

純臨床脳有害事象 NACCE

NACCENet Adverse Clinical and Cerebral Event
  • 死亡(心臓死および非心臓死を含む)+心筋梗塞(Q波および非Q波心筋梗塞)+脳血管障害および大出血から成る複合的評価項目で臨床試験のエンドポイントの一つ

以前の循環器系トライアルのエンドポイントはMACE (メイス)が多かった
  • MACE=Major Adverse Cardiovascular Events(主要心血管イベント)

🉐 関連投稿(臨床研究編)

(投稿者 川崎)

2020-04-13

老嚥(ろうえん)Presbyphagia

  • 健常高齢者で嚥下機能が低下した病態で別名は嚥下フレイルやオーラルフレイル
  • 老嚥の原因は嚥下関連筋群のサルコペニアや味覚・嗅覚の低下,口腔内乾燥など
  • 老嚥スクリーニングには10項目の質問で構成されるEAT-10(イートテン)が有用
  • 嚥下障害とは異なり嚥下食等の特別な食事は必要ないが進行することあり(下図)


😎 関連投稿(嚥下編)

(投稿者 川崎)

2020-04-12

利尿薬の作用部位

  1. ループ利尿薬 ➜ ヘンレ係蹄上行脚(NaとKの再吸収を抑制)
  2. サイアザイド系利尿薬 ➜ 遠位尿細管(Na-Cl輸送体に競合)
  3. 抗アルドステロン薬 ➜ 皮質集合管(Naチャネルの発現を阻害)
  4. トルバプタン ➜ 髄質集合管(バソプレシンV2受容体に拮抗)
🙆覚え方:ループして 点を取る


🔮 おまけ
  • SGLT2阻害薬糖尿病薬の一つ)➜ 近位尿細管のNa/グルコース共輸送体を阻害して尿糖排泄量を増加させて利尿
  • 炭酸脱水素酵素阻害薬(一般名アセタゾラミド/商品名ダイアモックス®など)➜ 近位尿細管でNa再吸収とH排泄を抑制して利尿
  • 浸透圧利尿薬(マンニトール・グリセリン・イソソルビドなど)➜ 糸球体でろ過され腎尿細管で再吸収されないため管腔内の浸透圧上昇により利尿

(投稿者 川崎)

2020-04-11

CGA 高齢者総合的機能評価

CGAComprehensive Geriatric Assessment

  • 高齢者を身体・精神・心理・社会・環境など多方面から評価するツール
  • しかしCGAの評価項目は多岐に渡り必ずしも実用的であるとは言えない
  • 一方,7項目からなるCGA7(下図)は比較的簡便で外来診療でも可能

👵 CGAのサイクル
  • 高齢者では軽微な病態が複数関連して老年症候群を形成することがある.CGA7などの簡便なスクリーニングツールを用いて問題点を整理して介入することで,その悪循環を断ち切ることが重要である.

🉐 関連投稿(高齢者編)

(投稿者 川崎)

2020-04-09

連鎖桿菌!

肺炎が疑われる症例の膿性痰のグラム染色(強拡大:1000倍)

🔬 解説
  • グラム陰性の桿菌を多数認めるが,連鎖球菌の如く連なっている(連鎖桿菌!)
  • 喀痰なので緑膿菌あるいはクレブシエラを考慮(基本:前者は細く後者は太い)
  • 菌体周囲がムコイド物質で覆われていることにも注目(共に産生することあり)
  • 最終的に培養でムコイド産生型の緑膿菌P. aeruginosaであることが確認された


👴 おまけ
  • 連鎖桿菌は聞きなれない言葉ですが,現場では桿菌の連鎖に稀ながら遭遇します.本例では菌体周囲のムコイドが糊の役目をはたして連鎖?
  • 抗菌薬が開始されたため細菌がうまく分裂できずに伸展化あるいは形態を維持できずに球体化することがあることは知っておきたい

(投稿者 川崎)

2020-04-08

📌 今週の一枚

持続する胸部~頸部の疼痛で来院した症例



(投稿者 桝井/川崎)

2020-04-07

マンモグラフィの禁忌

状 態理 由
前胸部への医療機器の留置
  1. 心臓ペースメーカ
  2. CVポート
  3. VPシャント,他
  • 圧迫による医療機器破損の可能性
豊胸術の既往
  1. シリコン注入
  2. シリコンバッグ
  3. 生食バッグ
  4. ヒアルロン酸注入,他
  • 圧迫による内容物の破裂あるいは乳房の萎縮
妊娠関連
  1. 妊娠している
  2. 妊娠の可能性あり
  3. 授乳中
  4. 断乳後6ヵ月未満
  • 放射線被ばくの増加および診断能の低下
  • 乳腺が発達してX線の透過度が低下する
参考)公益財団法人 埼玉県健康づくり事業団

👶 つぶやき
  • 人工弁置換術の既往があり,昨年にペースメーカ植込み術を追加した患者さんから,「毎年受けてきたマンモグラフィの検診(他施設)が今年はダメと言われた」とお聞きしました.
  • 循環器領域ではMRIとペースメーカはもちろん,MRIとステント超音波とペースメーカなどの質問を受けたことはありますが,マンモグラフィは初めての経験で禁忌とは知りませんでした.

(投稿者 川崎)

2020-04-06

リッカート尺度 Likert scale

  • 心理検査的回答尺度の一種で質問への合意の度合いを5つの選択肢から選ぶ(7や9もあり)
  • 米国の社会心理学者 Likert(1903-1981)が開発(Archives of Psychology 1932;140:1–55)

😀 松下ERランチ・カンファレンスは人気サイトか?
  1. あてはまる
  2. ややあてはまる
  3. どちらとも言えない
  4. あまりあてはまらない
  5. あてはまらない

📏 スケールに関する投稿コチラ

(投稿者 川崎)

2020-04-05

バース症候群 Barth Syndrome

  • 初報 オランダの小児科医であるBarthら8名による(J Neurol Sci 1983;62:327-55
  • 原因 X連鎖性(Xq28 に存在しているTAZ遺伝子変異)のミトコンドリア機能異常
  • 特徴 心筋症,好中球減少,ミオパチー,成長障害,3-メチルグルタコンサン尿症
  • 心臓 拡張型心筋症と左室心筋緻密化障害(稀に心内膜線維弾性症や肥大型心筋症)
  • 疫学 人種差や地域差は少なく約30~40 万人に1人(ただし未診断例が少なくない)
  • 年歴 症状の発現年齢は平均0.76±1.6歳で,確定診断されら年齢は平均4.04±5.45歳
  • 治療 ACE阻害薬やベータ遮断薬,心臓移植,顆粒球コロニー刺激因子(GCSF)他
  • 予後 早期死亡が見られる一方で,成長とともに心機能が改善していく症例もある



🉐 関連投稿(稀な心筋症)

(投稿者 川崎)

2020-04-04

アラカルト

  1. ビタミンB1欠損はwet beriberi, dry beriberi, Wernicke脳症の3種/beriberiはスリランカの公用語シンハリ語で”弱い”を意味
  2. スプライン曲線(spline curve)とは区分多項式で表現された曲線で,散布するデータの大まかな傾向を表すときに用いられる
  3. 乳酸アシドーシスの原因は低酸素血症やインスリン分泌不全などによる嫌気的解糖or重症肝不全で,概ね45mg/dL以上が有意
  4. β3アドレナリン受容体は褐色脂肪細胞や消化管,脳,前立腺,膀胱などに発現/選択的β3受容体作薬は動過活動膀胱治療薬

😎 関連投稿(アラカルト編)

(投稿者 川崎)

2020-04-03

山岸弁

  • 肺動脈の弁性狭窄や閉鎖不全に対して用いられるPTFE(polytetrafluoroethylene)弁付き導管の一つ
  • 特徴はbulging sinusを有する fan-shaped expanded PTFE valved conduit(下図)で術後の成績が良い
  • 京都府立医科大学の山岸や宮崎ら(敬称略)が開発した(J Thorac Cardiovasc Surg 2011;142:1122-9


👶 おまけ
  1. 肺動脈弁狭窄の手術適応 ➜ 平均圧較差50mmHg以上(それ以下でも右心不全症状や不整脈を認める場合は早期の手術を考慮)
  2. 肺動脈弁閉鎖不全の手術適応 ➜ 自覚症状に乏しい症例も多く明確な手術適応基準はないが,目安は中等度以上の右室拡大や右室機能低下,持続性不整脈の出現,中等度以上の三尖弁閉鎖不全など.最近では心臓MRIを用いて肺動脈弁逆流分画25%以上ならびに右室拡張末期容積係数(RVEDVI)150ml/m2以上や右室駆出率45%以下などを指標に手術適応とする報告もある(再手術介入の時期を逸しないことが重要)


(投稿者 川崎)

2020-04-02

👺 無意識を意識!

  • COVID-19対策の一つに手で目口鼻に触らないことがあります
  • 当院ICUで面白い研究を教えてもらったので共有しておきます
  • ヒトは1時間に平均23回も顔を触り,その内の44%は粘膜部分

COVID-19
🉐 過去のCOVID-19関連投稿
COVID-19 新型肺炎 コロナ
(投稿者 川崎)

QOD

  • QOL ➜ Quality of Life(生活の質)
  • QOD ➜ Quality of Death(死の質)

  • QODが主にカバーする期間は死が近づいた終末期~臨死期~死の瞬間
  • ただし高齢者でQODを高めるには終末期からQOLを高めることが必要
  • 看取の有無と個の自立の有無による新しい死の概念(状態)も要考慮

関連投稿 🉐

(投稿者 川崎)