このブログを検索

2017-02-06

硬膜下水腫と脳萎縮によるくも膜下腔拡大の鑑別

引用で恐縮ですが
https://www.yodosha.co.jp/rnote/gazou_onepoint/vol2.html
症例2はちょうどいい硬膜下水腫症例です。
このやりとりで解剖を理解していただければ。


「硬膜下水腫」と「脳萎縮によるくも膜下腔拡大」を鑑別する意義があるのか?について、私はこれまで鑑別意義はないと考えていましたが


脳外科の先生に教えてもらったところによると
「頭部外傷では硬膜下水腫が出現したあとで硬膜下血腫に移行することがある」
ということで、実際に硬膜下血腫に移行した症例がありました。


頭部外傷後では硬膜下液貯留は思いのほか厳し目に検出すべきかもしれません。
(個人的には高齢者であれば硬膜下水腫が偶発していることは時々あるので、たまたま頭部外傷で硬膜下血腫が並存しただけではないかとも思わなくもないですが)


あと、両側硬膜下液貯留が低髄液圧症候群の結果として起きていることもあるようですので、病歴で立位や座位で増悪し、臥位で改善する起立性頭痛を特徴的な臨床症状がないか確認しておくとなおよいかもしれません。
これも以下より引用。
http://遠隔画像診断.jp/archives/6441


(投稿者 小谷)

0 件のコメント: