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2018-02-13

感染性心内膜炎の抗菌薬予防投与

基礎疾患を有する一部の症例では観血的処置前に抗菌薬の予防投与が必要(合同研究班ガイドライン

予防投与を要する or 考慮すべき疾患
  • ClassⅠ 人工弁置換患者,感染性心内膜炎の既往,複雑性チアノーゼ性先天性心疾患(単心室,完全大血管転位,ファロー四徴症),体循環系と肺循環系の短絡造設術を実施した患者
  • ClassⅡa ほとんどの先天性心疾患,後天性弁膜症(大動脈弁・僧帽弁),閉塞性肥大型心筋症,弁逆流を伴う僧帽弁逸脱
  • ClassⅡb 人工ペースメーカあるいはICD植え込み患者,長期にわたる中心静脈カテーテル留置患者

予防投与が必要でないと考えられる疾患
  • 心房中隔欠損症(二次口型)
  • 心室中隔欠損症・動脈管開存症・心房中隔欠損症の根治術後6ヵ月以上経過した残存短絡がないもの
  • 冠動脈バイパス術後
  • 逆流のない僧帽弁逸脱
  • 生理的あるいは機能的心雑音
  • 弁機能不全を伴わない川崎病の既往
  • 弁機能不全を伴わないリウマチ熱の既往
ペースメーカー
具体的な抗菌薬の予防投与方法

循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2007年度合同研究班報告)感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン(2008年改訂版)
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2008_miyatake_h.pdf(2018年2月閲覧)

注意点 👀
  • アモキシリンの投与量2.0gの根拠は必ずしも明確ではなく,本邦の臨床現場での通常投与量とは大きく異なる
  • 表下の記載にもあるようにアモキシリン500mgを提唱している報告もあり(日本化学療法学会誌 2001;49:1-9

(投稿者 川崎)

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