正常、大動脈炎症候群
RIアンギオグラフィ(First Pass)の正常例(上)と疾患例(下)
RIアンギオグラフィ(First Pass)の正常例(上)と疾患例(下)
💚 解説
- 最近では施行されることが少なくなったTc-99m-HSAによるFirst pass像である。
- 左から右、上から下の1フレーム/1秒毎の撮像である。
- 読影は(A)循環時間(右室・左室時間は5-6秒) (B)右房・右室・左房・左室の大きさと形状 (C)短絡の有無 (D)肺動脈・大動脈・鎖骨下動脈・頸動脈の形態・循環異常の検出 (E)左室からの核種の消失などである。
- 視覚的情報であるが、補助情報としての意義は大きい。
- 下の疾患例をよく眺めて異常を見つけていただきたい。
- ① 左下肺野への血流の低下 ②肺動脈幹が拡大 ③左室の拡大(長軸方向への) ④ 上行大動脈の拡大 ⑤左室から核種消失の遅れ ⑥左鎖骨下動脈の非描出 が認められる。
- 大動脈炎症候群の診断がついたが、①②は本疾患が肺動脈にも病変がおよびうること、③④⑤は合併する大動脈弁逆流の存在で説明可能で、⑥は頻度の高い所見である。
👤 提言
- このFirst passはMIBI/tetrofosminの静注時はもちろん、PYPの静注時にも撮像可能である。多少の手間はかかるが、First Passの撮像による情報量は多いので、ぜひ併用して読影に慣れてほしいと思っている。
※「輝きを放つ一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)
(投稿者 杉原)
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