圧容積曲線
心プールシンチグラフィによる左室容量曲線と左室圧の同時測定(上)と両者から作成した圧容量曲線と Emax(下)
心プールシンチグラフィによる左室容量曲線と左室圧の同時測定(上)と両者から作成した圧容量曲線と Emax(下)
稲垣末次、他 : 核医学26(2):177-187, 1989.
💚 解説
- RI管理区域内併設心臓カテーテル室でルーチン検査終了後に、心―プールシンチグラフィとカテ先マノメータによる左室圧測定を同時に施行した(上)。
- 両者から左室圧容量曲線を作成し、さらに心収縮力には影響しないとされるアンジオテンシンⅡ負荷により、左室収縮期圧を二段階昇圧し、E max(下)を算出した。
- 左室圧容量曲線から算出されるE maxは、当時、循環器内科医になったからには一度は勉強しなければならないとされた。
- 菅先生の論文は2000年まででも3000回引用されているという。
- Emaxは心室の容積が単位分だけ増加する場合に, 収縮期末圧がどれだけ増加するかを表わし、筋生理学的には, 単位の容積増加に応じて動員されるクロスブリッジの数の大小を反映するとされる。
- 臨床的に圧容積曲線を作成するのは容易でなく、心不全の病態把握、評価、治療は HFpEFと HFrEFのくくりで論じられるのはやむをえないことであろう。
👤 ひとり言
- RI管理区域内カテーテル検査を利用して、冠動脈内Tl注入やXeクリアランス法による冠血流量実測をした。
- 下図はARVC(不整脈原性右室心筋症:当時はARVDと言われた)の左右冠動脈に直接Tlを注入したplanar像である。右室が明瞭に描出されているが、欠損部位(→)が心筋病変と考えられる。
※「輝きを放つ一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)
(投稿者 杉原)
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