CTで偶然,深部静脈血栓を指摘された症例の上腕
😋 解説
- 上腕動脈の力強い規則正しい拍動を視認
- 肘部の屈曲に伴って動脈の蛇行が明瞭化
- 1回拍出量の増加した大脈・速脈を反映
- 心エコー図で重症の大動脈弁逆流を確認
👶 深掘り
- これは水槌脈(Water-hammer pulse),反跳脈(Bounding pulse),コリガン脈(Corrigan pulse)などと呼ばれています.最近,機関車脈(Locomotive pulse)とも呼ばれていることを知りました.
- 確かに力強い拍動は蒸気機関車のパワーを感じさせます.初めての記載はDr. Toddのようですが(The British Medical Journal Vol. 1, No. 58, Feb. 8, 1862),同論文にはDr. Toddが一体誰なのか記載がありません.
- 論文にDr. Toddと記載するだけで皆が認識できるなんすごいと思います.予想では皮膚科学の大家でロンドン大学の初代教授 Anthony Todd Thomson(1778–1849)ですがミドルネームって変かも?
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※ 心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶
(投稿者 川崎)
1 件のコメント:
個人の恥さらしのコメントで失礼します。学生時代、ARは水槌脈(water hammer pulse)と覚えましたが、水槌が何かを知らずにただ試験用に記憶しました。水槌は”水道を止めた時に壁の中で発生する「ドン」「ガン」という音”という記載がありました。water hammerポンプはイギリスで発達したこともあり、water hammer pulseの表現になったのでしょうか。 元上司
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