肥大型心筋症の心内膜下虚血
肥大型心筋症の心内膜下虚血に関連する事項
Kawasaki T & Sugihara H : J Cardiol ;63:89-94 ; 2014
💚 解説
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図の中央は肥大型心筋症の運動負荷/安静時Tc-99m-tetrofosminイメージングの短軸像である。
- Tlと同様、負荷時の一過性内腔拡大すなわち心内膜下虚血を示す所見である。
- この心内膜下虚血の所見と臨床所見の関連を示したものである。
- ① 安静時のST低下は心内膜下虚血のpredictorとなり得る
- ② 中隔性Q波のamplitudeの運動負荷による減高は中隔の心内膜下虚血を示す
- ③ 心エコーのtissue characterizationの検討では中隔のcyclic variation of integrated backscatter は左室側で低下が心内膜下虚血と関連する
- ④ 検討症例数は少ないが、運動負荷FDGイメージングでの中隔の心内膜測が高集積になる所見は心内膜下虚血と関連すると考えられる
- ⑤QGS解析で安静時より負荷時に左室容積が増加して表示されることは心内膜下虚血を示す所見となる
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自画自賛
- 大学で長らく続けていた肥大型心筋症の心内膜下虚血に関連する臨床研究を、施設を変わった後も続けることができた。
- 臨床経過、心電図、心エコー、MRIなどとの対比により多くの論文が輩出された。
- この一枚はそれをKawsakiがReviewとしてまとめたものである。
※「輝きを放つ一枚」の過去の投稿は
コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)
(投稿者 杉原)
1 件のコメント:
心筋イメージング:輝きを放つ1枚を1年間、掲載していただきありがとうございました。
日々の臨床で1枚の画像を大切にする心が診療の質を高めるだけでなく、新たな発見を世界に発信することにつながると信じます。元上司
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