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2023-08-08

アナフィラキシー:検査所見

  • アナフィラキシーは迅速治療を行うために発症時診断は臨床診断基準に基づいて行う
  • ただし確定診断の補助として血漿トリプターゼあるいはヒスタミン増加の確認は有用
  • トリプターゼは肥満細胞内に存在しアレルゲンとIgE受容体の架橋形成で細胞外放出
  • いずれも発症直後と基準となる発症前あるいは回復後の2時点での測定が必要である

👺 実際の解釈
  • トリプターゼは発症後15分から3時間の採取血液で,基準値から141%以上,あるいは絶対値として15—25μg/ml 以上の増加であれば免疫グロブリンIgE介在性アナフィラキシーの可能性が高い。基準値は発症前か発症後2時間以降の値とする。ただし,トリプターゼは心筋梗塞,外傷,窒息状態でも増加する。また,小児や低血圧がない場合はトリプターゼが正常値であることが多い。
  • 血漿ヒスタミンは,発症後15—30分で基準値に戻るので,血液検査で増加をとらえるには発症から5—10分以内の採血が必要である。しかし,ヒスタミンの代謝産物であるN-メチルヒスタミンは,発症後30—60分で尿中に排出され,数時間は検出が可能である


💁 アナフィラキシーに関する過去の投稿 ➜ コチラ

(投稿者 川崎)

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