- 着用型ベスト内に接触型心電図電極と除細動パッドを有し有線で致死的不整脈に対して除細動を行う医療機器
- 体表面から行うがICD(植え込み型除細動器)に劣らぬ診断感度,特異度でわが国でも2014年1月から保険適用
- 使用例は急性虚血ならびに急性心不全のICD の一次予防の適応が確定するまでの期間,突然死予防を目的など
- 非虚血性心筋症の報告は限定的:心筋炎後心筋症,たこつぼ心筋症,産褥後心筋症,拡張型心筋症の急性期など
- 心移植待機例,ICD適応であるが感染でデバイス抜去後や他疾患の治療を優先すべき症例などにおいても要考慮
- わが国ではWCDの使用は短期(3ヵ月間)が原則としているが,長期使用については,今後も検討が必要である
📍 WCDの使用を考慮する病態
- 左室駆出率35%以下で、NYHAクラス II もしくはクラス III の心不全症状を有する急性心筋梗塞発症後40日以内の症例
- 左室駆出率35%以下で、NYHA クラス II もしくはクラス III の心不全症状を有する冠動脈バイパス後または経皮的冠動脈インターベンション(PCI)後 90 日以内の症例
- 左室駆出率35%以下で、非虚血性急性心不全発症後90日以内の症例
- 心移植待機条件を満たす非可逆性重症心不全症例
- ICDの適応があるが、他の身体的状況により直ちに手術を行えない症例
- ICDによる心臓突然死二次予防を考慮するが、臨床経過観察や予防治療の効果判定が優先される症例
- 感染等の理由で一時的にICDを抜去する症例
🔦 おまけ
- WCDの保険償還には植込み型除細動器(ICD)施設基準を満たす必要あり
- つまり年に電気生理学的検査≧50例,開心術など≧30例,PM移植術≧10例
- 関連医療従事者(医師およびメディカルスタッフ)がメーカー研修を受講
(投稿者 川崎)
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