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2018-02-27

2017年度JAMEP 基本的臨床能⼒評価試験 (II. 症候学・臨床推論)

  1. 髄膜炎の診断には髄液検査が重要であるが,脳ヘルニアの兆候がある場合は腰椎穿刺は禁忌(例:急激な頭痛の増悪,瞳孔不同,意識障害の進行,呼吸異常)
  2. 小刻み歩行はパーキンソン病を代表とする錐体外路異常を示唆するものである.安静時振戦を呈していなくてもパーキンソン病を除外してはいけない.
  3. クエチアピン(商品名セロクエル)は糖尿病に禁忌である.一方,リスペリドン(商品名リスパダール)は腎代謝であるため慢性腎臓病の患者には適さない.
  4. 結核性胸膜炎における最も親和性の高い指標はADAで,30 IU/L以上を分割値とした場合の感度は92%である.
  5. 小児の軽症中耳炎では抗菌薬非投与で3日間の経過観察が勧められている.もし抗菌薬を投与するならペニシリンアレルギーなどがなければアモキシシリンが第1選択薬
  6. Z薬(Z-drug=ベンゾジアゼピンに類似した作用を持つ非ベンゾジアゼピン系の医薬品)はせん妄を増悪させるため注意を要する.例えばゾルピデム(一般名マイスリー),ゾピクロン(一般名アモバン),エスゾピクロン(一般名ルネスタ)など.
(投稿者 川崎)

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