高齢の独居女性が自宅のトイレ前で動けなくなっているところを発見されERに搬入された
数日前から
両側の股関節に痛みを感じていたがようだが認知症もあり病歴聴取は困難
バイタル正常/両鼠径部に圧痛点なし/
CVA叩打痛は両側陽性/右下肢の
MMT 2-3
- 両側股関節~大腿のレントゲンとCTはいずれも正常
- 腎盂腎炎を示唆する尿所見や血液の炎症所見はなし
- 頭部MRIに急性期脳血管障害を示唆する異常所見なし
観察目的で入院 ➜ その後に腰椎(L2)の破裂骨折が判明した
- 両側のCVA叩打痛は腰椎骨折を反映していたと考えられた
- 右下肢のMMT低下は破裂骨折による脊髄圧迫で説明可能
- 両股関節痛は腰椎骨折と下肢運動障害による負荷増大?
🐧 独り言 🐧
- アンカリングバイアスに要注意(先行する情報により後の判断が歪められること)
- 診断が明瞭でない時には脊椎の打診をやっておきたい(特に病歴聴取の困難時)
(投稿者 川崎)
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