健診で心電図異常を指摘された無症状の中年男性の心音(胸骨第2肋間左縁で記録)
呼吸性の変化はなく,聴診器の膜でもベルでも音に変化なし(心尖部では異なる心音)
Ⅱ音が分裂している(ドッ ド・ド) ➜ 右脚ブロックを疑いたい
(もしⅡ音の後半がⅢ音なら心尖部でベルでのみで聴取するはず)
本例の実際の心電図(
V1誘導でrSR'パターンであり右脚ブロックであった)
👉
ちょこっとメモ
- 高齢者では右脚ブロックでもⅡ音の分裂が不明瞭であること案外少なくない
-
Ⅱ音の聴取にはエルプ領域(第3肋間胸骨左縁,別名=心臓の窓)が有用
- 健常者でも吸気時にはⅡ音が分裂してくる(呼気時に消失=生理的分裂)
- 左脚ブロックでは呼気時に分裂(奇異性分裂)するが,その判定は難しい
右脚ブロックによるⅡ音の病的分裂を生じた別の症例 ➜
コチラ
(投稿者 川崎)
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