- 生来健康な若者が他院で右下腿の蜂巣織炎と診断され抗菌薬を処方された
- 1週間ほどして強い掻痒感を伴う皮疹が広がり当院のERを受診
- 全身状態は良好で炎症反応も軽度(WBC 10500/μl,CRP 1.89 mg/dl)
粘膜のびらんはなく,
ライネック・スコアは0点であった.抗菌薬の副作用は否定できないが自家感作性皮膚炎の可能性が高いと考えた.ステロイド外用薬(アンテベート®)と抗ヒスタミン薬(テザレックス®とファモチジン®)の投与で経時的に改善した.
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自家感作性皮膚炎 (Autosensitization dermatitis)
- 病態 局所的な皮膚疾患(湿疹や熱傷など)が刺激(掻破など)で全身に広がった状態
- 機序 原疾患の変性蛋白,感染した細菌の成分や毒素などに対するアレルギー反応
- 症状 原疾患の発症1―2週間後に数mmの散布疹が左右対称に出現/強い掻痒感
- 診断 採血など特異的な診断法はなく,病歴や皮膚症状から診断されることが多い
- 治療 抗アレルギー薬やステロイド外用薬,重症例では短期間のステロイド内服など
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(投稿者 川崎)
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