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2018-12-17

第222回近畿地方会(日本内科学会)

👶 個人的に気になった演題

演題13 若年性骨粗鬆症を契機に新規遺伝子異常によるコケイン症候群III型が疑われた症例
  • コケイン症候群は紫外線性DNA損傷の修復システムの障害で発症する常染色体劣性遺伝性の早老症.I型は古典型(乳児期に出現し年齢とともに進行),II型は出生時から著明な発育障害,III型は遅発型で成人発症の3型に分類される.

演題75 肝斑に対する内服治療中に心不全を発症した1例
  • 皮膚にできる色素斑(シミ)で形が肝臓に似るため肝斑(かんぱん)と呼ばれる.眼の外下側に多く,中年以降(特に黄色人種の女性)に多い.Googleのイメージ検索 ➜ コチラ

演題77 肺野移動性陰影を呈したトキソカラ症の1例
  • 犬や猫が有する回虫を原因とする寄生虫病で,幼虫卵を摂取することによりヒトでも発症する.トキソカラ症は主要臓器に生じる内臓幼虫移行症と眼・視神経に生じる眼幼虫移行症の2型に大別できる.

演題108 diversion colitis による菌血症を繰り返した1例
  • 人工肛門の造設で腸内容が通過しなくなったため空置大腸に生じた腸炎.diversion【名】迂回路・転用・資金流用・気分転換など.米国の外科医Glotzer DJらが提唱した観念(Gastroenterology 1981;80:438-41

演題172 ステロイド投与によりSIADHが寛解したと考えられるラトケ嚢胞の1例
  • ラトケ嚢胞とはトルコ鞍内の胎生期遺残で,下垂体前葉の形成過程に関連する.無症状の偶発腫瘍として診断されることが多い.おすすめページ ➜ 脳外科医 澤村豊のホームページ

演題189 Bullous lungに合併しII型呼吸不全で経過したPHの1例
  • Bullous lung=嚢胞性肺疾患.先天性には肺分画症,気管支原性嚢胞,先天性嚢胞状腺腫様形成異常,気管支性嚢胞などがある.後天性は気腫性嚢胞(単なるブラを含む)など.

(投稿者 川崎)

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