- 左上肢静脈から造影剤5-10ml投与(腎機能低下例でもeGFR内の投与量ならほぼOK)
- 左鎖骨下静脈と第一肋骨の交点を透視下で仮穿刺➜本穿刺(左斜位で成功率上昇)
- ワイヤーを右房まで誘導して9Fシースを挿入後にワイヤーとインナーを抜去(息止め)
- 6Fタインド型の心房リードを挿入(上大静脈で当たるときはシースやスタイレットを引く)
- 9Fシースとその中の6F心房リードの隙間にワイヤーを挿入して9Fシースをピールアウト
- ワイヤーに沿って7Fシースを挿入してインナーとワイヤーを抜去する(息を止めておく)
- 7Fにラジフォーカス0.035を先行させてSelectSecure®シースとインナーを右室内に誘導
- シース選択は上位中隔=His sheathが基本で,閾値が悪ければ下位中隔=S10を考慮
- ラジフォーカスとインナーを抜去するとSelectSecure®シースは自動的に心室中隔へ向く
- SelectSecure®リード4.1Fをシース先端より少し心室内に出してR波高と閾値を測定する
- この時はモノポーラーなのでリード遠位部に黒クリップを,ポケット内に赤クリップを装着
- 心室リードをリード手前から見て時計方向に用手的に10回転(実際の先端は約3-4回転)
- 心室リードの値に問題がなければ心房リードを留置して測定(通常のバイポーラー測定)
- 心室リードを十分にたわませてSelectSecure®シースをリード近位部5cm程度まで引き抜く
- 専用のシースカッターで心室リードを挟み込んでシースを切り裂きながら体外へ抜去する
- 心室リード用の7Fシースをピールアウト(4.1Fのリードの再挿入は困難なので注意する)
- 両リードのアンカリングスリーブを絹糸で一糸固定して麻酔薬追加後に本体ポケット作成
- 両リードを再測定し問題なければペースメーカ本体をポケットに挿入して絹糸で一糸固定
- 深部をV-Loc™で連続縫合 ➜ 浅部をPDS*II™で埋没縫合 ➜ ステリストリップ™で表皮固定
(投稿者 川崎)
2 件のコメント:
最近では造影の代わりにエコーガイド下で行うことが増えました
・エコーで鎖骨下に静脈と動脈を確認する(静脈がより表層を走行)
・切開後に創部から清潔エコーで静脈を描出(なるたけ平行に描出)
・左手でプローベを保持したまま右手で陰圧をかけながら穿刺する
・ポイントは鎖骨下静脈の長い描出と穿刺針先端の進行の確認です
おまけ:
ステリストリップ™の上からはオプサイトを貼って無事終了です
SelectSecure®シースの手元の白い部分の約束事
・この板を上(12時方向)に向けるとカテ先端が右室内で前を向く
・この板を下(6時方向)に向けるとカテ先端が右室内で下を向く
つまり以下を意識しておきたい
・ワイヤーを右室から肺動脈に向ける時は白い部分を上に向ける(下に向けるとワイヤーが冠静脈洞に入りやすい)
・ワイヤーを抜いてシースを右室中隔に向ける時は,白い板が6-8時方向が理想
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