卵円窩に一致する心房中隔の突出で,目安は心房中隔平面から15mm以上の変位+基部の直径が15mm以上(Int J Cardiol 2016;223:656-9)
心房中隔瘤22例の検討(超音波検査技術 1993;18:256-61)
- 疫学 頻度0.3%,発見は中高年(平均64歳),女性優位(22例中16例)
- 機序 先天性なら心房中隔に脆弱部分が存在、後天性なら炎症など
- 動態 基本的に拡張期に右房側へ突出(収縮期は左房側の症例あり)
- 症状 無症状~動悸,稀に息切れや胸部圧迫感,めまい,意識消失
- 合併 上室性の不整脈が多い(発作性上室頻拍や心房細動・粗動など)
- 経過 4例を3年以上観察 ➜ 心房中隔瘤は増大し振幅も増加していた
☆ 自験例1(松下心エコー塾の症例31) 心房中隔瘤(両心房間を大きく移動)+心尖部の転移性腫瘍(脊索腫)
☆ 自験例2(松下心エコー塾の症例52) 心房中隔瘤(右房側への固定性変位)+心房中隔脂肪性肥大の疑い
😶 おまけ
心房中隔瘤自体は病的意義に乏しく,積極的な治療対象にはならないと考えられる.もちろん心房細動や心不全などを伴うときは各合併疾患に対する治療が必要.
心房中隔瘤自体は病的意義に乏しく,積極的な治療対象にはならないと考えられる.もちろん心房細動や心不全などを伴うときは各合併疾患に対する治療が必要.
(投稿者 川崎)
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