- 黄色ブドウ球菌や連鎖球菌, 人工妊娠中絶後のクロストリジウム・ソルデリなどの毒素による病態
- 黄色ブドウ球菌は, 以前はタンポン使用で有名。現在は術後が多い。黄色ブドウ球菌は血液培養などから検出されないことが多い一方で連鎖球菌は軟部組織感染などに合併し, 培養検出されやすい。
- 発疹を伴う急速なショック(昨日まで元気であった患者が急にショックになる)で想起する。
- 発疹は紅斑で目立たないこともあり慎重に観察する(手掌, 足底部位が時間とともに剥けてくる)。
- 下痢などの消化器症状, 多臓器不全(腎/肝障害, 血小板減少), 咽頭痛, 結膜充血などを呈する。
- 他にリステリア, レプトスピラとの鑑別が必要。
- 治療は, 敗血症の管理に加え, デブリードマン, ドレナージ, 異物除去が大切。
- CLDMを毒素抑制のために併用することが多い(溶連菌にはPCG, MSSAにはCEZ, MRSAにはVCM, LZD, DAP)。
- IVIGの有効性が示唆されているが, 日本の保険承認量を超える投与となる。
- TSSや壊死性筋膜炎にIVIGを行っても, 死亡率も在院日数も下がらなかった(Clin Infect Dis 2017;64:877-85. PMID:28034881)
(投稿者 渡邉)
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