- 抗凝固療法を導入(予定)の心房細動患者の出血性リスク評価方法
- オランダの循環器内科医Pistersらが開発(Chest 2010;138:1093-100)
👿 方法 下記項目の有無を確認
- Hypertension:収縮期血圧>160mmHg ➜ 1点
- Abnormal Renal/Liver Function:腎機能障害(慢性透析や腎移植,血清クレアチニン>2.26mg/dL),肝機能障害(肝硬変などの慢性肝障害,ビリルビン値>正常上限2倍,AST/ALT/ALP>正常上限3倍)➜ 2点(各1点)
- Stroke:脳卒中 ➜ 1点
- Bleeding or predisposition:出血歴,出血素因や貧血などの出血傾向 ➜ 1点
- Labile INR:INR不安定,高値またはTTR(time in therapeutic range)<60% ➜ 1点
- Elderly:年齢>65歳 ➜ 1点
- Drugs/alcohol:薬剤(抗血小板薬やNSAIDs併用),アルコール依存症 ➜ 2点(各1点)
👾 判定 各項目のスコアを合計
- 0点 ➜ 低リスク(重大な出血発症リスク1%/年)
- 1~2点 ➜ 中等度リスク(同リスク2~4%)
- 3点以上 ➜ 高リスク(同リスク4~6%)
独り言 👴
- HAS-BLEDは簡便で有効なスコアであるが,塞栓症を発症するリスク評価法 CHADS2スコア と重複する部分が多いため,出血リスクも塞栓症リスクも高いと判定される症例が少なくない.このような症例では抗凝固薬の減量が必要か否かは今後の検討課題です.
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(投稿者 川崎)
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