👿 総論
- 肝線維化はびまん性肝疾患の基本的な病態で,その程度は病態の進行と相関する
- 高度の肝線維化は肝硬変への移行を意味し,かつ肝細胞癌発生の高リスクを示唆
- さまざまな肝疾患において肝の線維化の程度は全死亡率を含めた予後に強く相関
- 肝線維化の評価は原則,肝生検による組織診断を要するが必ずしも現実的でない
- 肝線維化の非侵襲的な指標には血清マーカー(単独+組合せ)と画像診断に大別
👶 単独の肝線維化血清マーカー(+問題点)
- ヒアルロン酸 ➜ 関節リウマチや強皮症などの炎症性疾患や腎機能障害でも上昇
- IV型コラーゲン-7S ➜ 肺線維症など他の線維性の慢性疾患や腎症などでも上昇
- III 型プロコラーゲンN末端ペプチド(P-III-P)➜ 肝硬変でも炎症が軽いと低値
- M2BPG(i WFA+-M2BP)➜ 本邦で新しく開発された新マーカー(今後に期待)
🐥 おまけ
- 複数の検査値を用いた肝線維化血清マーカーとしてはAPRIやFIB-4 index,Forns indexなどがある.特にFIB-4 index(通称フィブ・フォー)は当院では自動的に算出されてるので是非活用したい.
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(投稿者 川崎)
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