ニコニコして特に症状はないという高齢者(家族が何かおかしいと感じて受診)
👵 認知症を伴う非代償性心不全
- 座位で鎖骨上に内頸静脈の明瞭な拍動 ➜ 中心静脈圧の高度上昇
- 内頸静脈の拍動は不規則 ➜ 心房細動の疑い(後に心電図で確認)
- 身体所見と自覚症状との乖離 ➜ 認知機能障害の疑い(後に確定)
👵 頸静脈の簡易定性法
- システマティックレビュー(J Card Fail 2017;23:464-75)では,心不全患者の認知機能障害の頻度は43%(95%信頼区間30~55)と高く, 年齢・性別・合併症などで補正しても認知機能障害のオッズ比が1.67(95%信頼区間1.15~2.42)と有意
- 認知症を有する高齢の慢性心不全患者で家族がとらえた心不全増悪徴候は以下の3つ:「目にみえる身体の変化がある」「発話,身支度,移動がままならなくなる」「その人なりの身体の不調を表すようになる」(老年看護学 2017;21:42-50)
- 認知症を有する高齢者では多数の鑑別疾患を考慮する必要があるが,このような状況においては座位の内頸静脈の視認法(簡易定性法)は利用価値が高い.心疾患の有無で不要な検査を回避できる.
- この簡易定性法は視認で心不全と診断できるためコロナ禍の診療でも大活躍.従来の複雑な判定法(例:45度半座位で胸骨角より3cm以上高い)よりも実用的.おまけにこのテクニックは無料ゲームで簡単にマスター可能 ➜ 頸静脈-30
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(投稿者 川崎)
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