- 今の一流選手がどんな心拍数で本番に臨んでいるかは、調べてみたものの見つけられませんでした… ただ、心拍数とタイムの関係について、現役選手として興味深いと思ったものがいくつか文献にあったので紹介します。
- 大学時代、当時エースだった先輩に「土橋、コンビニに行く用事あったら(某エナジードリンク)を買ってきてくれへんか?」とよく言われていました。 エナジードリンクで変わるのか?と聞いたことがありましたが、「カフェインがタイムに影響している気がする」と先輩が言っていたのを思い出します。 実際、カフェイン摂取により心拍数が上がることが良い結果に繋がっていたのかもしれませんね。
- 前置きが長くなりましたが、色々調べていると「心拍数が大きく上昇した選手ほど、スタート時の膝関節伸展速度が増加し、タイムが短縮した」と報告したものがありました ➜ コチラ
- 短距離(特にスタートダッシュ時)では、股関節や膝関節、足関節といった下肢の関節をいかに素早く、力強く操れるかが勝負のカギとなります。 この研究では、20mダッシュに条件を課して心理的なプレッシャーを与えることで心拍数を上げていたようですが、失敗できないという状況下で集中力を高まったという要因の他に、心拍数を上げることが関節運動の俊敏性向上と関連しているのではないかと思われます。
- これだけでは、「プレッシャーで集中力が上がったからタイムも良くなった」という仮設を棄却することはできないので、さらなる文献 ➜ コチラ
- 一流選手と城西大学の短距離選手(この大学も十分すごいですが)では、最大酸素摂取量に8%(体重あたりの最大酸素摂取量では5%)の差があったようです。 最大酸素摂取量は心拍数と直線的な関係があることが知られているので、やはり心拍数が高いほど最大酸素摂取量も多くなるはずで、一流選手の好タイムに心拍数が寄与している可能性を示唆します。100mは無酸素運動なのに、最大酸素摂取量が関係するというのも興味深いです。
今日自分で人体実験してきた結果と考察です
心拍数の測定は15秒×4、距離は60m、土用スパイクを履いています
心拍数の測定は15秒×4、距離は60m、土用スパイクを履いています
心拍数 | 60mのタイム |
52/分 | 7.77秒 |
68/分 | 7.69秒 |
80/分 | 7.75秒 |
116/分 | 7.63秒 |
140/分 | 7.64秒 |
- 1人の練習でこれ以上心拍数を上げることは困難でした やはり心拍数が上がると短距離走のタイムは良くなりました。一方で、完全に比例するわけではなく個々によって頭打ちの値があり、僕の場合は予想以上にすぐでした …笑
- 走ってみた感想としては、心拍数が上がるにつれ大きな筋肉(大腿二頭筋や四頭筋) が温まり動かしやすくなったので、心拍数上昇→筋温上昇もタイム向上の要因だと考えられます。
(投稿者 土橋)
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