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2021-09-08

冠攣縮の薬剤:Ca拮抗薬をめぐって

冠攣縮性狭心症の診断と治療に関するガイドライン(2013年改訂版)より
  1. 推奨薬物療法 ➜ 硝酸薬(クラスI:発作時),Ca拮抗薬(クラスI:個別の薬剤名に対する言及なし),ニコランジル(クラスIIa),β 遮断薬(クラスIIa:有意狭窄がある場合)
  2. 有効な可能性がある薬剤 ➜ ビタミン・抗酸化薬(クラスIIb),エストロゲン(クラスIIb:閉経後の女性),ステロイド薬(クラスIIb),Rhoキナーゼ阻害薬(クラスIIa),スタチン(クラスIIb),RAAS抑制薬(クラスIIb)/α遮断薬の記載はなし

💊 臨床現場
  • 利用されているCa拮抗薬は,古くは(〜1990年)はジルチアゼム(ヘルベッサー®)とニフェジピン(アダラート®)でしたが,その後(1990年〜)に作用時間の長いアムロジピン(アムロジン®)とベニジピン(コニール®)が加わりました.
  • どの薬剤を選択するかは卒後年数や教育環境,自らの経験によって大きく異なると思いますが(投稿者はジルチアゼムで育ちました),以下のデータは知っておいて損はないと思います(いずれの図も心臓 2010;42:840-5からの引用).



冠攣縮に対するCa拮抗薬と予後(ベニジピンとジルチアゼムにのみ有意差)



各種Ca拮抗薬の血管に対する選択制(ベニジピンは冠動脈選択制に優れる)

💁 冠攣縮の関連投稿は コチラ

(投稿者 川崎)

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