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2021-12-05

日本内科学会 第234回近畿地方会より

演題69 BNP高値をきっかけに診断に至ったくも膜下出血の1例
  • BNPは循環器疾患の診断、治療、予後に対する重要性が確立されている。一方で、BNPは視床下部で産生されSAHでも上昇することが報告されている。よってBNP高値の患者の鑑別には頭部疾患も考慮すべき。

演題132 apo A-Vのコンパウンドヘテロが原因と考えられた著明な高TG血症の1例
  • 50歳時に血清TG値が10000mg/dLを超える著明高値であったため入院。先天的なapo A-Vの異常があるとアルコール多飲や高炭水化物・脂肪食、運動不足といった生活習慣が引き金となり高TG血症を発症する。

演題147 確定診断に肝生検が有用であったCaroli syndromeの1例
  • Caroli syndromeは肝内胆管の嚢胞状拡張を主病変とし、嚢胞腎などの腎病変を合併する稀な疾患。一般的に小児疾患とされているが今回は、高齢初発の反復性胆管炎の精査過程で発見されたCaroli syndromeの1例。

演題160 宗教上の理由で無輸血を希望した膵十二指腸動脈瘤破裂の1例
  • 動脈瘤破裂による特発性腹腔内出血が考えられた。今回は絶対的無輸血を希望するエホバの証人信者で,最終的には出血性ショックで死亡退院した。

演題184 入院後に急激な意識障害を呈したレプトスピラ症の1例
  • 近年水辺のレジャーに伴う感染報告が増加している。レプトスピラは通常の培養検査では検出できない。抗菌薬投与数時間後にみられた急激な状態悪化はJarisch‐Herxheimer反応の疑い。

演題189 画像上、壊死性筋膜炎と鑑別を要した壊血病症例
  • 下肢MRIで膝窩部の屈曲筋を中心としたT2強調高信号を認め筋膜炎が疑われたが、炎症反応の上昇や凝固異常はなし。病歴から壊血病が疑われたため血清ビタミンCを測定し感度以下を確認。アスコルビン酸600mg/日の補充を開始し汎血球減少及び下肢の紫斑と筋力低下は改善した。

👻 当院からの発表
  • 演題129 臨床診断に難渋し剖検により診断に至った原発性副甲状腺機能亢進症の1例(糖尿病・内分泌内科 吉岡 希先生ほか)
  • 演題139 芳香性健胃消化薬の大量摂取により重度の電解質異常が誘発された1例(糖尿病・内分泌内科 山本慎大先生ほか)
  • 演題168 右内頸静脈を介した医原性の胸管損傷が疑われた1例(循環器内科 河野泰己先生ほか)

みんな発表,とてもよかったよ 😇

💁 学会に関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)

(投稿者 川崎)

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