💚 解説
- 60才代男性、前壁・中隔・心尖部に高度集積低下が見られ、後期像で再分布している。
- 典型的な左前下行枝近位部狭窄の狭心症例の像である。
- 負荷時の心電図では広範囲のST低下に加え、安静時に見られたV5V6の中隔性 Q波が消失している。
- 正常例では中隔性 Q波は負荷により不変ないし増加するが、中隔の虚血が生じると減少ないし消失するとされる。
- 本所見があれば左前行枝病変である確率はきわめて高い。
- 同じ左前行枝狭窄でも#6と#7では異なるかもしれないことを示す図を下に示した。
👤 うら話
- 毎年レジデントとともに運動負荷をしながら、先人はST低下以外に虚血を推定するいろいろな心電図所見を検討していたことを伝えている。
- R波高の変化、軸変位、ST-HRループ、U波陰転、Q波誘導のST上昇、aVRのST上昇などである。
- 皆聞き流しているようだが、中隔性 Q波には興味を示してくれることが多い。
※「輝きを放つ一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)
(投稿者 杉原)
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