😐 ひとり言
- 循環器病ガイドラインシリーズ は最新の循環器疾患を網羅し,無料公開されているのでとても重宝します.しかし感染性心内膜炎を除く心膜疾患,特に急性心膜炎に関する記載は限られています.例えば心筋炎の合併症として言及されていますが,そのガイドライン自体が古くなっています(2009年版).合併症を伴わない心膜炎で治療に難渋することは稀ですが,再発例が散見されるためガイドラインがあると臨床現場は助かるのですが…
(僕が知らないだけならスイマセン 🙏)
- 合併症を伴わない急性心膜炎の治療は対症療法が中心で,非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やコルヒチンへの反応は良好(引用1).治療期間に対する明確な基準は確立されていないが,1-2週間のNSAIDs投与と3ヵ月のコルヒチン継続(0.5㎎を1日2回)は妥当(引用2)
- 急性心膜炎は10~20%で再発し(引用1),女性およびNSAIDsの初期治療無効例に再発が多い(引用3).急性心膜炎の再発時にはコルヒチンを併用したNSAIDsの再導入と長期投与が有効な治療方法(引用1)
- 心膜炎が再発した100例の後ろ向き検討では,プレドニゾロンの高用量投与群(1.0 mg/kg/日を4週間投与後に漸減)は,低用量投与群(0.2~0.5 mg/kg/日を4週間投与後に漸減)よりも重篤な副作用の出現や心膜炎の再発,入院が高率(ハザード比 3.61)(引用3)
- 急性心膜炎発症後の慢性期合併症には,再発に加えて収縮性心膜炎への移行が知られている.しかし原因が同定できなかった急性心膜炎例の検討では61ヵ月の経過観察中に収縮性心膜炎を発症した症例はなし(引用4)
【引用論文】
💁 心膜炎に関する過去の投稿 ➜ コチラ
(投稿者 川崎)
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