🎉 当院の循環器内科で行われた臨床研究が出版されました 🎉
- 対象は心不全で松下記念病院に入院した138例です.退院前に簡易定性法による頸静脈評価に加えて,吸気負荷を追加しました.
- 退院後の予後は,安静時に拍動を認めた症例(下図の赤)で心事故(死亡または心不全再入院)が有意に高率でした(予想通り).
- さらに安静時には視認しなくても吸気負荷で拍動が出現する症例(クスマウル徴候陽性)も同様に予後不良でした(下図の黒).
😀 負荷頸静脈
- 循環器疾患は負荷することで診断の感度と特異度を改善することができます.負荷心電図,負荷心エコー図,負荷心筋シンチグラフィしかりです.最近は心臓カテーテル検査時にも負荷を行う機会が増えてきました(冠血流予備量比など)
- もちろん身体所見にも負荷はありますが,臨床現場ではあまり用いられていないように思います.当院では2020年に6分間歩行後の頸静脈所見が心不全症例のリスク評価に有用であることを報告しました(Am J Cardiol 2020;125:1524-8).
- 6分間歩行は運動可能な症例に限定かつ診察室での施行は不可能です.本論文はこれらの問題点を克服するために実施されました.クスマウル徴候が陽性の症例は,安静時に拍動が視認できる症例と同程度に予後不良であることは驚きです.
💁 論文の過去投稿は コチラ(ウェブ版なら画面右の分類からも選択可)
※ 心臓Physical Examination広場とのマルチポストです 🎶
(投稿者 川崎)
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