不安定狭心症
不安定狭心症のBMIPP(左)とTl(右)の心筋イメージング
不安定狭心症のBMIPP(左)とTl(右)の心筋イメージング
💚 解説
- 近医より紹介の70才代女性、胸部圧迫感の症状の頻度が増加しており、冠動脈造影のための入院申込をしたが、入院までにBMIPPが検査 される流れとなった。
- 下壁に明らかな集積低下が認められ、虚血部位と推定した。
- 入院後心筋viability判定のため安静時Tlシンチグラムが施行されたが、正常集積であり、下壁はTl/BMIPPミスマッチの所見であった。
- 冠動脈造影では右冠動脈近位部が完全閉塞で左前下行枝から十分な側副血行を有していた。新規発症の狭心症が疑われ、負荷がかけにくい症例であったが、安静時検査のBMIPPにより虚血部位が明瞭となった。
- 後日、PCI治療がなされた。
👤 裏話
- コロナ禍でTl検査予定の症例が濃厚接触者との判定でキャンセルとなり、急遽本症例に安静時Tl心筋イメージングを施行した。
- Tl/BMIPPミスマッチの所見が得られ、有用な情報にはなった。
- 虚血のmemory imageを呈するBMIPPがいつ改善するか、followしたいところである。
※「輝きを放つ一枚」の過去の投稿は コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)
(投稿者 杉原)
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