💀 臨床現場
- 先日,頻脈性心房細動に関連したと思われる高齢者心不全例に対してランジオロール塩酸塩などの持続投与で治療を行いました.心拍数をコントロールして心不全は改善したのですが,高度の低血圧になりノルアドリナリンの依存状態に陥りました.自律神経障害を引き起こす基礎疾患は検出せず,低血圧の治療に難渋しました.最終的に塩酸ミドドリン(商品名メトリジン他)の内服開始でノルアドレアリンから離脱することができました.
👿 起立性低血圧の治療
クラスⅠ
クラスⅡa
クラスⅡb
クラスⅠ
- 急激な起立の回避
- 誘因の回避:脱水,過食,飲酒など
- 誘因となる薬剤の中止・減量:降圧薬,前立腺疾患,治療薬としてのα遮断薬,硝酸薬,利尿薬など
クラスⅡa
- 循環血漿量の増加:食塩補給,鉱質コルチコイド(フルドロコルチゾン 0.02~0.1mg/日 分2~3),エリスロポエチン
- 弾性ストッキング
- 上半身を高くした睡眠
- α刺激薬:塩酸ミドドリン 4mg/日 分2,メチル硫酸アメジニウム 20mg/日 分2,塩酸エチレフリン 15~30mg/日 分3
クラスⅡb
- エルゴタミン 3 mg/日 分 3
参考)昭和医会誌 2011;71:523-9:元は日本循環器学会ガイドライン(現在は利用不可)
💁 低血圧に関する過去の投稿 ➜ コチラ
(投稿者 川崎)
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