横紋筋融解症
Tc-99m-PYPの全身像
Honda S et al : Intern Med. ;56(10):1175-1178 ; 2017
💚 解説
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30才代男性、高度の筋力運動をしたのち、強い筋肉痛と濃い褐色尿で受診した。
- 日頃からかなりの筋力運動をしているとのことであった。
- 血液検査からCKが95100であり、横紋筋融解症と診断した。
- PYPシンチグラムでは上腕二頭筋、上腕三頭筋、大胸筋に肋骨より濃いPYPの集積が認められた。
- 輸液により、合併症なく経過し、症状および血液検査値も改善した。
- PYP全身像から上肢・下肢とも筋肉隆々の雰囲気が伝わってくる。
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ひとり言
- “CKが143万まで上昇したウイルス感染が原因の横紋筋融解症”が内科学会近畿地方会で発表されていた。
- CKの半減期は36時間とのことであるが---
- 横紋筋融解症にPYPが集積することを知らなければ、あるいは検査することに興味がなければ本検査が依頼されることはない。
- 陽性画像として視覚に訴える迫力はあると言える。
- 自験の数例の横紋筋融解症はいずれも本例のごとく強度の運動が原因であり、スタチンを含む薬剤やウイルス感染が原因でのPYP像は経験がない。
※「輝きを放つ一枚」の過去の投稿は
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(投稿者 杉原)
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