📗 分類
📘 機序
- 直接型 ➜ 用量依存性に発症頻度が増加
- 過敏型 ➜ 用量非依存性でアレルギー機序が関与
- その他 ➜ 免疫学的機序を介した糸球体障害(微小変化型、膜性腎症)、腎血流低下、血管障害、閉塞性腎症など
📘 機序
- 尿細管障害(急性尿細管壊死)➜ アミノグリコシド系、セファロスポリンなど
- アレルギー機序(急性間質性腎炎)➜ メチシリン、NSAIDs、ST合剤など
- 腎血流障害 ➜ NSAIDs、ACE阻害薬、造影剤、シクロスポリンなど
- 血管障害 ➜ シクロスポリン、溶血性尿毒症症候群など
- 尿細管閉塞 ➜ メトトレキセート、サルファ剤、化学療法時の高尿酸血症など
- 尿細管機能異常 ➜ Fanconi症候群、尿細管性アシドーシス、リチウムなど
- 免疫機序 ➜ 微少変化型ネフローゼ症候群、膜性腎症、血管炎など
🐾 豆知識
👤 実例(Sysmex Journal Web 2020;21:46-52)
- アレルギー機序が関与した薬剤性腎障害(急性間質性腎炎)では尿中の好酸球が増加
👤 実例(Sysmex Journal Web 2020;21:46-52)
- 54才女性が1週間前から続く39度の発熱を主訴に入院した.前医で解熱鎮痛薬アセトアミ ノフェンと抗菌薬クラリスロマイシンとガレノキサシンが投与されていた.
- 尿細胞診は入院日の検査で好酸球増多はなかったが第2病日に14%に増加した.腹部エコーとCT検査で両腎に腫大を認めガリウムシンチグラフィで両側腎に集積を示した.
- 腎生検所見では糸球体には異常なく,間質全体に高度の細胞浸潤があり好酸球も散在していた.薬剤性間質性腎炎と診断した.
- Crは2.44 mg/dL まで上昇したが,上記薬物の中止とプレドニソロン30 mgの内服で,2月後に正常化した.ちなみに3剤のLST(リンパ球刺激試験)はいずれも陰性.
💁 尿検査に関する過去の投稿 ➜ コチラ
(投稿者 川崎)
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