演題53 慢性心不全の治療中に急性腎障害が契機となり発症したセフェピム脳症の1例
- 抗生剤をセフェピムに変更したが,投与開始3日後より意識障害及び左上肢有意の四肢ミオクローヌスを認めた。セファロスポリン系抗生剤の中でもセフェピムによる中枢神経障害は比較的頻度が高い。
演題62 代謝物の血中濃度の変化を経時的に追えた銀杏中毒の1例
- 朝に約20個と昼に約50個食べた。翌0時30分頃から嘔気あり、トイレに行く際に浮動性めまいがあった。その後嘔吐3回と下痢2回程認めたが、その他腹部症状やけいれん症状はなかった。入院時の血清及び尿からメチルピリドキシン(MPN)が検出され銀杏中毒と確定診断した。
演題63 呼吸機能検査後に気胸を発症した1例
- 定期受診時,胸部X線写真では軽度の線維化を認めていたが,気胸は指摘できなかった.呼吸機能検査を施行したところ,右胸痛及び呼吸困難を自覚し,酸素飽和度も低下した.聴診上,右肺音の減弱を認め,胸部X線写真で,右2度気胸を認めた.胸腔ドレナージを行い,当科緊急入院とした.改善に乏しく,第8病日に胸腔鏡下ブラ切除術を施行した.以降は気胸の再発はなく経過している.
演題102 茶葉の生食健康法で徐脈を来したと思われる1例
- 24時間ホルター心電図検査では平均心拍数47/分、最小心拍数37/分で間欠的2~3度房室ブロックを認めた。茶葉の生食をやめたところ労作時息切れ症状消失した。24時間ホルター心電図でも平均心拍73/分、最小心拍数47/分で房室ブロックも消失していた。茶葉に含まれるテアニンは交感神経系を抑制し、血圧降下作用や脈拍低下作用があることが知られている。潜在的房室伝導機能低下症例においては、茶葉の生食によりテアニン摂取量が増大し、徐脈を誘発する可能性があり注意が必要と考えられた。
演題103 コロナ禍に何度も発熱で来院し最終的にPFAPA症候群が疑われた1例
- 発熱に随伴する症状には咽頭痛と関節痛が毎回あり、ほか有熱時の口内炎、軽い腹痛、頭痛が見られることがあった。家族性地中海熱あるいはPFAPA症候群が鑑別に挙げられ、コルヒチンの内服を開始した。PFAPAは、周期性発熱(Periodic Fever)、リンパ節炎(Adenitis)、咽頭炎(Pharyngitis)、アフタ症(Aphthosis)の略語で、幼少期、通常は5歳より前に発症する。慢性の経過をたどるが、予後良好で経過とともに症状が改善する傾向にある。
👻 当院からの発表
- 演題111 身体所見が診断の手がかりになった静脈洞型心房中隔欠損症の1例(循環器内科 大江 彩佳先生)
- 演題169 失語・記銘力障害で発症したMOG抗体関連疾患(MOGARD)による皮質脳炎の1例(脳神経内科 竹田 みゆき先生)
😊 上記のうち1編は英語論文として現在投稿中です
💁 学会に関する過去の投稿 ➜ コチラ(PC版なら画面右の分類からも選択可)
(投稿者 川崎)
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