早朝に一般病棟にいるとモニターがアラーム音を発した
💘 本例は植込み型除細動器(ICD)あり
- 前半はQRS幅の広い頻脈で心拍数は概ね一定(約150 bpm)
- 心室頻拍に対しICDがバーストペーシング(下図の赤矢印)
- 8回の刺激後に少し遅れて心室ペーシング?(水色の矢印)
- その後に再び VT(波形が変化して,よりwideで早いQRS)
- そして心拍数が260 bpm程度の別の単形性心室頻拍に移行
- ICDが自動的に直流通電(下図の緑矢印)を行いVTは停止
💔 抗頻拍ペーシング
- ICDが心室頻拍を検出した際は不整脈を止めるために,その心拍数よりもやや速い間隔でて電気刺激を行う.バースト刺激中に患者さんは苦痛を感じることはない(気づかないことも多い).
- バーストが無効時や非常に速いVTまたはVF時は,より強いエネルギーで直流通電(カルディオバージョンやディフィブリレーション)を行う.患者さんは(意識があれば)強い衝撃を感じる.
- 本例はバースト刺激が無効であったため,看護婦さんと一緒に急いで病室に向かった.到着した直後にカルディオバージョンが作動したと思われた.モニターを見返すとまさに緑の矢印だった.
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(投稿者 川崎)
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