このブログを検索

2024-06-12

STRONG-HF試験:GDMT急速増量戦略

  • 心不全に対する標準治療薬(例:Fantastic four)の早期導入の有効性と安全性を検証した前向きのランダム化比較試験
  • AHA2022で発表され同時に論文も掲載(Lancet 2022;400(10367):1938-52).STRONG-HF試験の視覚的資料は  ココ です

💕 STRONG-HF試験
  • 対象 標準的な薬物治療(GDMT)が充分には行われていない急性心不全入院例
  • 介入 退院2日前までに標準薬の至適用量の1/2以上導入+退院2週後までに全量
  • 結果 180日目までの心不全再入院と全死亡は介入群で低率(リスク比=0.66)
  • 解釈 急性心不全で入院後はGDMTの急速増量戦略が標準的な治療法よりも有用

😶 つぶやき
  • 心不全入院を経験した症例の5年生存率はおよそ50%(日本医事新報)で,全がん症例の62%(国立がん研究センター)より不良です.
  • 当院の心不全入院311例(2019.4~2021.3)の解析でも,院内死亡率5.7%,退院1年内に死亡5.3%,退院1年内に再入院31.7%と不良
  • 予後改善には心臓リハビリの外来継続や多職種介入,ハートノート導入に加え,GDMT急速増量戦略がとても重要と感じるこの頃です.

(投稿者 川崎)

0 件のコメント: